異端児の出番だ

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私の人生、あまり意識はしてこなかったが、異端児だったのかもしれない。時代の流れに抵抗し、おのれの道を模索してきた。山口周氏の言う「劣化したオッサン社会」に、オピニオンを持ち、エグジットを求めて徘徊した。50歳代、60歳代では、チャレンジしてきたことだけは確かである。

「日米構造協議」の最前線にいた、という機会に恵まれ、日本側代表団の腰抜けぶりを目の当たりにして、エリートたちの世界観・歴史観・価値観に疑問を持ち、激しく反発してきた。

そうした私が、最近、ネット上では結構、同志が増え、共感できる文章に出会うことが多くなった。

それだけ、時代の変遷とともに事実が積み上がり、時代の流れを作ってきた面々も「不都合な真実」に直面し、その不都合を、もはや糊塗することができなくなったからだろう。

とりもなおさずそれは時代の流れに抗うような文章に出会うことが多くなったということでわかる。

 

アメリカでは、トランプが勝手なことを言っている。イギリスはEUから離脱した。米中対立は激しさを増している。武漢発コロナが世界に蔓延し、経済を直撃している。世の中、予測できないことも多く、最近は、異端が多数派になる時代が近づいているように感じている。コロナ禍では、平時と戦時の区別もできなかった。このままでは、経済の停滞からも抜けられず、米中覇権戦争というデカップリングという時代の変化にも対応できず「正常性バイアス」に犯されたまま衰退していくのだろう。

 

そういう状況から脱却するには、異端児の出現が望まれる。私が賛同できる文章をネット上から拾って、2つご紹介しよう。従来なら異端としてほとんど顧みられなかった論調であろう。いずれも現在では説得力があると思う。

 

事例1: 倉山 満氏(憲政史研究者)の文章から

激動の幕末維新、そして日清・日露戦争を乗り越え、大日本帝国は強い国となった。しかし、結果的に、滅んだ。しばしば日本人は、「目標を決めて追いつけ追い越せは得意だが、目標を達成した後の現状維持が苦手だ」と言われる。要するに、「保守」が苦手なのだ。少なくともここ100年ほどは。日露戦後、大正デモクラシーと呼ばれる時代を経て、昭和初期の暗黒から敗戦に至った。同じように、敗戦からいち早く立ち直り、世界第2位の経済大国になったが、その後は、遺産を食い潰すだけである。この100年で、なぜ、われわれ日本人は、愚かな過ちを、2度も繰り返しているのだろう。

2度とも、アメリカが敷いたレールに乗っかってしまったからではなかったか。

 

事例2: 『日本をダメにした財務省と経団連の欺瞞』三橋貴明著の宣伝文から
アメリカのGAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)とマイクロソフトの5社だけで、日本の東証1部上場会社2160社の時価総額を超えている。

さらに1997年から2018年の21年間で労働者の賃金を時給換算したところ、イギリスは93%増、アメリカ82%増、フランス69%増、ドイツ59%増と主要国は軒並み大幅にアップしているのに日本だけはなんとマイナス8%である。

GDPこそ世界3位だが、もはや先進国ではない。完全に衰退国に落ちぶれた。なぜそうなってしまったか。財務省が「国の借金1000兆円」をメディアを通して振りまき、プライマリーバランスの黒字化目標を掲げて、緊縮財政を続け、さらに消費増税を繰り返しているからだ。
実際に新型コロナウイルスが日本に上陸する前から、2019年10月期-12月期のGDPは年率換算してマイナス7.1%と凄まじく落ちていた。
さらに、消費の「罰金」である消費税を、なぜ経団連は諸手を挙げて賛成するのか。

それは、消費増税の代わりに法人税が減税されるからだ。 (引用終わり)

 

ところが、テレビや新聞などのマスメディアでは、そうした異端児にはお目にかからない。それだけ、マスメディアが偏向しているか、管理組織の中で個人が埋没し、勇気が出ない人が多いのかもしれない。同調圧力の強い日本社会では「みんな一緒に沈みましょう」がコンセンサスになっている。

これだけ経済が行き詰まり、相対的地位が低下しているにもかかわらず、そうした観点から、その原因と処方箋を議論する報道は皆無である。全く危機意識がない。だからこそ、一方で、その反動が恐ろしい。これから、「いつか来た道」に迷い込まなければいいが、と思う。

 

そういう風潮に風穴を開けようと、警鐘を発している。しかし世間から見ると、ネット上で、同じ異端児どおしが、傷を舐めあっている、と映っているのだろう。

だが、本人は、至って意気軒昂で、時代の変化を楽しませてもらっている。

そして、つくづく思うのは、庶民のお人好しは微笑ましいが、リーダーのお人好しは犯罪だ、ということである。結果的に多くの庶民を不幸に陥れるからだ。

戦わなかった日本人(3)

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日本の大正時代と平成時代は、悪意あるアメリカの「覇権主義」と戦わなかった時代である。

むしろ、彼らに「幻想」を抱き、彼らに追従してしまった「失敗の時代」と位置付けられる。その反動をこれから注意していかなければならない。

 

日露戦争後、台頭する日本を恐れて、アメリカはオレンジ計画などを策定、着々と自分たちの絵を描いていたが、それに気づかず、外交をしていたのが、大正時代の日本である。

抑え込まれた日本に代わって、台頭してきたのが、ヒトラーのナチス率いるドイツである。

 

昭和の末期から、グローバル化と称して、日本を株主資本主義化に導き、日本の長所を制限しようとするアメリカの意図を見抜けないまま、外交したのが、平成の日本である。

抑え込まれた日本に代わって、台頭してきたのが、中国共産党率いる中国である。

 

歴史は韻を踏む。だから戦間期の歴史を勉強し直して、今後に備えよう。

戦後75年が過ぎた今、私には、不気味な足音が聞こえてくる。

 

1990年代半ば、私は板硝子協会という業界団体で国際委員会担当をしていた。その頃、ちょうど、「日米構造協議・板硝子分野」が始まった。グローバル化が時代の流れとされ、「外圧を利用して日本を変革する」などということを平気で宣う識者などもいて、本当に、こんなことでいいのだろうか、と疑問に思っていた。

日本側交渉団は、それなりの地位にあった人たちばかりだが、彼らがアメリカとはどういう国か、覇権とはどういうことか、ということがわかっているとはとても思えなかった。

交渉とは名ばかりで、彼我の力関係がそのまま反映される合意内容であった。

「日米構造協議・板硝子分野」で検索すれば、今でも合意文書は、見られるはずである。

案の定、それからの日本の板硝子産業は、衰退の道へと進み、2015年には、経産省から「構造不況業種」の指定を受けるまでに転落、今「再編の道」を模索している。

 

当時、通産省では、対中国産業育成協力事業を展開していた。その一環として、板硝子産業

への技術供与プログラムがあり、日本各地の工場への見学会が行われていた。その案内役を仰せつかった。

中国へのODAが3兆円数千億円を超えているが、こうした技術協力を含めると、6兆円を優に超える額になるという。

なぜ、こんなことまでしてあげる必要があるのか、わからなかったが、仕事と割り切って、案内役を務めたものである。

今では、中国国内で板硝子の300もの窯を持つまでに至っているが、明らかに過剰投資であろう。

(因みに、日本では、3社合わせて、10数の窯しか稼働していないはずである)

それが、なりふり構わぬ輸出攻勢になっていなければいいが・・・と思っている。

装置産業は、ただでさえ、商売の仕方が難しい。おそらく「一帯一路」や高速鉄道網の整備などは、国有企業を存続させるための戦略であろうから、競合する業種にある日本企業では、例えば鉄鋼などのように、迷惑を被っている企業も多いのではないだろうか。

 

また、韓国に「開口部断熱実態調査」に出かけた。寒冷地であり開口部断熱が進んでいると聞いていたので、法令化の実態などを調べるつもりだったが、予想外に警戒され、改めて「距離を感じた」ものである。われわれは偏見を持たずに、調査目的で質問するのだが、彼らは「日本への対抗意識」が物凄い。なにか「劣等感の裏返し」のようなものが感じられた。当時は、徹底的に「日本文化」を排斥していたのを覚えている。「カラオケ」はご法度であった。

 

中国も韓国も、「反日教育」は今もってすさまじいものがある。そういう国のために、日本は、せっせと技術移転を図り、経済発展を手助けしていたのである。これからは、戦略的なリーダーならば、「遠交近攻策」を採用するはずである。もう「経済大国」ではないのだから、捨てるべきは捨てる覚悟が必要だ。米中対立が激化するなか、ゆめゆめ韓国のように、二股外交をしてはいけない。そして、韓国に対しては、徴用工での被害が出れば、ヴィザの厳格化や送金制限などの金融制裁を堂々とするべきだ。「断交」などを恐れてはいけない。

 

こうした経験が、私の「世界観」の原点になっている。考えてみれば、給料をもらいながら、こうした貴重な体験をしてきた。ところが、その体験を生かして、世の中に影響を与えるような実践は何一つできずに、現役を引退した。私も「戦わなかった日本人」の一人である。というより、戦えなかった。

社会へ感謝し、せめてわずかでも恩返しをしていかなければならない、と思っている。このブログを開設して情報発信している所以である。

あけましておめでとうございます

その他202001

2020年の新春にあたり、まずもって、読者の皆様のご健勝とご活躍をご祈念いたします。

昨年1年間、ブログにアクセスしていただき、ありがとうございました。おかげさまで、読者も着実に増え、メールによる励ましを、度々いただいております。さらに、異論反論でも結構です。議論は、お互いの視野を広げ、思考を深めます。今年もお付き合いのほどよろしくお願い申し上げます。

さて、今年は、東京オリンピックが開かれる年です。この平和の祭典が、平和裏に行われることを誰しも希望していますが、 海外情勢は、必ずしも楽観を許さないようです。

まずもって、金融恐慌が起こらないのか、という心配があります。ばくち打ち経済が浸透し、今やどこで金融恐慌に発展してもおかしくない、という状況です。巷間、中国発、アメリカ発、ヨーロッパ発の可能性が取りざたされていますが、そもそも、こんなばくち打ち経済を放置していることが間違いです。新自由主義思想に基づくグローバリズムを終焉させることこそが、問題解決の道です。

日本にとっては、朝鮮半島情勢も気になるところです。米朝の非核化交渉が微妙になっています。韓国の文在寅大統領が、国際的に孤立しています。このような環境の中で、うまくいくのでしょうか。また、昨年1年間の韓国の無礼極まる外交姿勢を、日本人は決して忘れてはいけません。そして、歴史の教訓をしっかりと生かせる国になりたいものです。

さらに、これからの米中覇権戦争がどうなっていくのか、を注視していく必要があります。アメリカは、明確に中国を「敵」として認識しています。貿易問題は一時休戦になったとしても、中国の国家資本主義は、アメリカや日本と共存できるものではありません。また、「易姓革命」を繰り返してきた中国の本質は、未来永劫変わるものではありません。デジタル技術で武装した一党独裁国家は、極めて危険な存在ではないでしょうか。そんななか、中国が日本に、秋波を送っていますが、これを受け入れていいものでしょうか。

国内では、経済が心配です。デフレから抜けていない現状での消費税引き上げは、案の定、日本経済を低迷させています。ますます小国化し、財政再建自体も、遠のくことになるでしょう。「機能的財政論」の考え方を、浸透させていく必要があると考えています。昨年、私が講演した内容は、この話が中心でした。「一人当たり860万円の借金」を、真に受けている人が多すぎます。MMTが「トンデモ理論」だとして、マスコミは全社ほぼ否定的ですが、不見識をまき散らす彼らを何とかしないことには、いつまでも「衰退の道」から抜け出すことは困難です。

私は、世の中の「反主流派」で何ら社会に貢献できていませんが、30年前から抱いていた「危惧」が、どんどん現実のものになっています。そして、人生100年時代の先駆けとして、「人生二元論」を、実践しています。僭越ですが、そういう自信があるからこそ、ブログを開設しています。世の中のことに関心をもって、あれこれ考えると、長生きして、末永く見届けたいという「欲望」が出てきます。天下の素浪人の身の上ゆえ、誰に遠慮することもなく、今年も情報発信していきたいと思います。

私の役割は、若い人たちに、経験や知見を、地道に伝承することです。若い人には、このブログを批判的に検討して、私を乗り越えていってほしい、と思います。社会は集団戦ですから、より多くの人が、「みんなのこと」を「わがこと」のように関心を持ち、一緒に考えようとする姿勢が肝要です。

「徹底的に現世的な人々には、現世そのものを理解することさえできぬものだ。」とチェスタトンは言っています。「いま ここ 自分」だけにしか関心のない人は、「いま ここ 自分」も見えていません。

戦争こそなかったものの、この日本は、小国化し、希望が失われ、閉塞感があふれています。庶民の「民度」は、世界最高レベルにもかかわらず、ここまで日本経済を傷つけ、文化基盤にまで深刻な悪影響を与えている「グローバル化」を根本から見直す必要があります。一体、誰のための「グローバル化」だったのでしょうか。「構造改革」は、誰を利してきたのか、を考えればわかります。平成の失敗の「因縁果」を、事実を検証しながら、まずもって明確にすべきです。

真摯な反省から、日本のいいところ、悪いところを冷静に識別し「民族の習性」をよく自覚して、そこから「新たな日本の創生」があるものと確信しています。令和になり、気持ちを新たにして、若い人の力で、「日本」を取り戻してほしい、と願っています。

人生100年時代

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人生100年時代である。日本人の平均寿命は、男性81歳、女性87歳であるが、これから、もっと伸びていくのだろう。課題は、生命寿命と健康寿命のギャップである。男性で7年、女性で12年と言われている。介護される立場がそれほど長いと、周囲に迷惑をかける。高齢者は、そういうことを危惧しながら余生を過ごす。

そこで、私の属する健康元気村では、元気寿命という概念を取り入れている。要介護になる前には、徐々に体力の衰えるフレイルという時期がある。フレイルに陥る前までを、元気寿命と命名した。

これは外見からわかるので便利である。歩くスピードと姿勢で大方判別できる。

できるだけ、生命寿命=健康寿命=元気寿命の一致を目指すということになって、結局のところ、ピンピンコロリの運動に転化する。医療費削減という副次的効果もあるから、世のため人のためになっていると信じている。メンバーは、今日、行くところのある人、今日、用がある人が多い。これを、教育と教養が大事、などとしゃれている。歳をとっても、社会性が大事ということだ。

 

私自身は、人生二元論に基づき、老後生活を楽しんでいる。還暦までを第1の人生、それ以降を第2の人生として、それぞれ違った生き方を模索している。

一元目は、「いい加減なサラリーマン」であったから、今度は「個人事業主」となり、自分の実力で、これまで通り、言いたいことを言い、やりたいことをやりながら、事業を成立させたい、と願っている。だが、これが、なかなか思惑通りにはならない。

コンサルは5社程度しか実績を作れていない。講演は年に1〜2回ぐらいしかお呼びがかからない。

若い人と違って、ハングリー精神に欠けているのかもしれない。

半分、育ててもらった社会に対する恩返しのような気分もあるから、それはそれでよしとしている。

社会は集団戦である。気づいたことは仲間に発信しなければならない。

大事なことを言っているつもりであるが、内容が難しいのか、あまり受け入れてもらえない。読者は、都市部のかなりのインテリ層に限られる。

 

それでも、こうしてブログを続けていることに、メリットを見出している。情報をインプットし、編集加工してアウトプットしているわけだが、それによって、おそらく、私は認知症にはならないであろう。

そのうえ、最近ますます時代の変遷を楽しむことができるようになった。不遜な言い方かもしれないが、時代が私に近づいているように感じるのだ。日々のニュースが、私の好奇心をさらに刺激してくれている。世界を見渡してみても、世の中、実に面白い、と思う。これからの展開が楽しみだ。

ただ、人の関心事は、人それぞれである。これからの時代、人それぞれに、思い通りに、人生設計をすればよいと思う。折角いただいた「命」だから、どういう考えを持とうが、どういう行動をとろうが、その人の勝手である。そうした自由を享受できることが、豊かな社会ということだろう。

 

ただし、この歳になってしみじみ感じるのは、人間は一人では幸せになれない、ということだ。

他者とのかかわりでのみ、幸せを感じることのできる動物だ。事実、私もこうして情報発信しているが、それを真正面で受け止めて反応を示してもらうのが一番うれしい。愛の反対語は無関心という意味がよくわかる。世の中に正解はない。いろいろな観点があって当然だ。月に1・2度は読者からメールをいただき、交流している。ただ、なかなか人間というものは、分かりあえないものだと思う。人間とは、お互いに分かりあえないことを前提に生きるしかない、と最近考えるようになった。

 

このブログを、じっくりと時間をかけて読んでいる読者が増え、海外からのアクセスも多くなった。

一方で、総量としては、未だブレイクもせず、鳴かず飛ばずの状況にあるのが口惜しい。

人間だれしも「今 ここ 自分」が大事ではあるが、その大事なものを守るために、時間軸と空間軸を広げて、自分の価値観を鍛え続けることの大切さを訴えていきたい。

時間軸を広げるとは、過去の歴史に学ぶことであり、空間軸を広げるとは、より大きな観点に立つということだ。これからも「自彊止まず」の精神で、「自分の正解」を求め続けていきたいと思う。

日本的経営と混合経済体制 (3)

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日本経営品質賞は、アメリカが分析した日本的経営である。それが逆輸入されたものである。

そこには、顧客本位・独自能力・従業員重視・社会との調和、の4つを特徴として抽出していた。

顧客に対して全力で支援するソト向きの社内体制、そのためにどのような独自能力を鍛えるのか、という組織としての問題意識、従業員に対して終身雇用を前提に年功賃金などの処遇制度やそれに応じたスキル教育の充実といった長期的視点での人材育成・評価・配置、株主や取引先などの各ステークホルダーにバランスよく配慮する経営、といったものであった。

 

それを私は旭硝子(いまのAGC)にいるときに、給料をもらいながら、受講料は会社負担で勉強させてもらった。トヨタ生産方式の講習会では、なぜを5回繰り返し問題の本質に迫れ、と教えられた。

経営学に関することは、大学時代はほとんど勉強してこなかったので、社会人になってからディーラーヘルプという仕事をする中で、勉強してきたものである。まさしく長期的視点での教育であった。

オルティガは「私は、私と私の環境からできている」と語ったが、今の私は、旭硝子のおかげで、ここまでにしてもらったと思うのである。

 

ところが、その後、こうした日本的経営を裏切ってきたのは、経営者の方ではないか。いとも簡単に、アメリカごときに「籠絡」され、欧米流の「卑しい精神」に汚染されてしまった。それは1995年にまとめられた経団連の「新時代の日本的経営」によく表れている。よくも恥ずかしげもなく、人を人とも思わないこんな文章をまとめたものだ、とあきれてしまう。最近も「終身雇用は時代遅れ」などと言っているが、そんな貧相な経営哲学しか持てない経営者が多くなり、日本は没落したのだろう。

 

短期的視点で、ROEの向上を目指し、株主にばかり配慮する姿勢で、配当性向だけは上がったが、従業員重視の姿勢は雲散霧消し、役職定年制や再雇用制度などで人件費は抑え込まれていった。それでも足りなくて、リストラを繰り返したところも多いと聞く。

成果主義が導入され、契約社員との混在職場になり、すっかり余裕のない職場になってしまった。

どこでも似たような、職場の環境変化に見舞われたことであろう。

それは、この歳になり、同窓会に出て友人たちと話すとよくわかる。サラリーマン社会が、かつてのような自由闊達な議論はされず、上意下達型の組織となり、「群れて、媚びて、流される」集団になり下がってしまった。不祥事が続発するのも当たり前だ。

 

なぜ、日本の指導者たちがこんなにまで劣化してきたのか、その原因を、長い間考えてきた。

そこで、行き着くのは、戦後民主教育の弊害である。

・東京裁判史観という自虐史観を、GHQのWGIPで、潜在意識に植え付けられてきたこと。

・戦前の名著を読む機会を奪われ、学問の系譜が中断され、教養が崩壊、タコつぼ化したこと。

・日本の国柄や、立派な日本人のことなどに触れる機会をなくし、規範意識が薄れたこと。

・日本国憲法前文にある「諸国民の公正と信義を信頼する」などという絵空事を信じるような単細胞を大量生産してきたこと。

・それはD(外交)I(情報)M(軍事)E(経済)といった戦に繋がるなる事項を、日本のエリートはほとんど学ばずにいることをみればわかる。

従って、平成の30年ですっかり日本は、情報戦、外交戦、経済戦で見事に敗北を喫したのである。庶民のお人好しは微笑ましいが、エリートのお人好しは、人々を不幸にするから「犯罪」であることを、われわれは認識しなければならない。

 

欧米流の経営を志向するようになり、労働分配率を低下させていったことが、諸悪の根源である。

その結果、格差拡大と貧困の増加、地方経済の疲弊、非婚化による少子化の進展、政府債務の増大、といったこの国の閉塞感に直結しているのである。

混合経済体制というのは、医療・教育・電気・水道・交通などの公共財=社会インフラは、平等を旨とし、社会主義的な運営を心掛けるものである。

最近も国会では筋の悪い法律がろくな国会審議も経ずして次々と成立しているが、市場に任せたら、すべてうまくいく、なんてことはあり得ない。グローバリズムは、大企業本位主義なのである。

GAFAの独占的地位濫用が、各国で問題になっているではないか。まともな経済学の常識である。

 

戦前も、台湾や朝鮮に対し、欧米の植民地とは違い、これらの後進地域に、随分と血税を投入してきたではないか。そんなことも知らないタコつぼ経済学者が、この日本では、「主流」と言われるようになってしまった。その口車に乗ったのかどうか知らないが、政財官の平成の指導者たちはお粗末の極みである。

経団連を構成する大企業経営者の、「全体最適」への認識不足であり、その経営者たちをたしなめることのできなかった歴代自民党の政治家たち、政治家を省益に利用した、国際金融資本の奴隷と化した財務省、をはじめとする官僚たち、まともな報道をしないマスコミの面々、・・・

彼らを育てた、戦後民主教育なるものを、抜本的に見直していかねばなるまい、と思う。

日本的経営と混合経済体制 (2)

その他190603

近代的精神は、民主主義と資本主義が機能する国民国家でしか、醸成することはできない。そして、民主主義を定着させ、資本主義を機能させるためには、封建時代を経験し、その時代精神である互恵の精神が普及することが、その成否に大きな影響を与える。中国や韓国は、封建時代を経由していないから、近代的精神の醸成という観点では、致命的欠陥を持つのではないか。

 

梅棹忠夫の『文明の生態史観』の影響であるが、確かに世界を見渡してみると、まともに民主主義が機能しているのは、日本と西欧、及び西欧亜流のアメリカぐらいではないか。民主主義も不完全な制度ではあるが、「民のかまど」の事情を反映させる手段を持っていることだけで是としなければなるまい。中国人には、好いお上か、悪いお上か、しかない。そして「上に政策あれば、下に対策あり」を平然とやってのけ、「易姓革命」を繰り返してきた。朝鮮人も同様だ。

 

封建時代というのは、本領安堵された領主からの恩に報いるために、税と言う対価を払うとともに、一旦火急の事態が発生すれば、命まで投げ出す覚悟を領民に課すシステムである。

この報恩という意識は、民主主義や資本主義には、欠かせないものである。

この封建制度というシステムが、近代への前提となったことは、歴史を紐解けば、誰にでもわかる。

いわば、近代のソフトウエアを形作るのが、報恩の精神なのである。資本主義も、工業化の進展で、労働者という立場を生み、労働力を提供する見返りに一家を養うことのできる賃金を得ることができるようになったのである。その際、会社への忠誠は基本要件である。

 

日本は、明治維新という経験をしている。これがために江戸封建体制を軽く見る傾向がある。しかし、この260年間の平和と、文化や経済の発展は、素晴らしいものがある。

ただ、科学技術とこれを利用した軍事技術は、戦争ばかりしていた欧米に見劣りしていたが、それ以外は立派な先進国・文明国であった。そういう発想を持っている人は少ない。戦後も、司馬史観などの悪影響で、明治維新を過大評価、江戸時代を過小評価されていると、私は思う。

 

「御恩」に報いるという姿勢は、近代社会には欠かせないものだが、日本人は、自然の恵みと人々の労働に感謝して、食事の前に「いただきます」という民族だ。この「感謝」という姿勢がなければ、社会や国家といった抽象的な概念に、奉仕するという「公の精神」は出てこない。

多様な人たちがいる中で、「和の精神」がなければ、熟議して少数派にも配慮する、という民主主義も機能しない。民主主義は、単に多数決で決めることではなく、熟議のなかで、より真実に近づくというプロセスを含めているものである。

 

もう一つの近代に欠かせないソフトウエアは、「国民国家の主権」という概念である。

王という領主の横暴に、市民階級が反旗を翻し、近代社会が成立してきたが、そこには国家という安全・安心な社会を維持する装置が前提となっている。

そのうえで、法による統治、基本的人権、自由・平等・寛容などの統治理念が確立し、選挙で代表を選ぶという間接民主主義が発達してきたのである。

伝統や文化に裏打ちされた社会規範が安全・安心を支え、その安全・安心を国家が支え、そのうえで、衆議を重ねることで、良き理念の実現が可能となるのである。豊かさは、そうしたプロセスの中から、実現されるものである。

 

ところが、戦後日本を振り返れば、国民国家の主権という観点は、無視されてきたように思う。

アメリカの属国に甘んじて、ひたすら豊かさのみを追い求めてきたのではないか。安全保障の問題、憲法の問題、など難しい問題は、完全にスルーしてしまった。経済問題を軍事問題と絡められては、アメリカに対抗できない。

それで、覇権国にルールを改訂されたにもかかわらず、グローバル化と称して、これを追認し、ごまかしてきたのである。

 

そして、一旦、結論を出してその道に進んでも、フィードバックして客観的に検証することがなければ、民主主義は機能せず、いつか手っ取り早い独裁に移行する。

われわれは、そういう歴史を体験済みである。果たして、今の日本、民主主義はうまく機能しているのだろうか。資本主義は本来の趣旨に沿うような運営がなされているのだろうか。

日本的経営と混合経済体制 (1)

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このブログのメインテーマは、日本的経営と混合経済体制である。この2つが、日本の戦後復興を支え、世界2位の経済大国にし、一億総中流社会を現出させた、と考えている。

そして、日本の伝統や文化、そこで醸成される国柄、日本民族の価値観、を考慮に入れると、日本に最もふさわしい制度である、と考えている。

ところが、日米貿易摩擦で、日本のそうした体制は、アメリカから不公正な商慣習とされ、彼らがグローバルスタンダードと主張する市場原理主義、すなわち新自由主義経済思想を取り入れ、「構造改革」と称して、大幅な経済改革を実施してきた。

平成の30年にもわたる「壮大な実験の結果」はどうなったか、はもう語る必要もないであろう。

 

当のアメリカでさえ、グローバル疲れを起こし、トランプのような大統領を選んだ。イギリスも移民に苦しみ、EU離脱を巡って、政治の混乱が続いている。

イギリスだけでなく、ヨーロッパ各国で、グローバル疲れと総称される現象がみられる。

しかし、とりわけ日本の経済停滞は深刻である。にもかかわらず、切迫した危機感を誰も表明せず、まことに穏やかな社会が維持されている。一体、どう解釈すればいいのだろうか。

 

米中貿易戦争と称する対立が激化している。この本質は、貿易に限らず、アメリカが覇権を握ってきた金融・軍事にまで及ぶ、ということである。中国で投資したカネは、自由に持ち出せないし、最先端情報技術は、軍事力への転化に繋がり、ことは重大である。

中国という国は、帝国化する以外の統治方法を持たない国である。それは、2000年以上も交流を重ねてきた日本人なら理解できるはずである。

そういう国と、「自由と民主主義」を建前とする理念国家アメリカが対立しているのである。「大男、総身に知恵が回りかね」という川柳があるが、100年以上もアメリカは中国に幻想を抱いていた。

しかも、アメリカの一国覇権に挑戦していることは明らかである。ウソをつき、技術を盗み、腐敗を世界にばらまいている。おいそれと、対立が解消するわけなどないではないか。

私は、共産党の統治が終わるまで、この覇権戦争は続くと思っている。そして、私はそうなることを期待している。アメリカの「自由と民主主義」は、多分にダブルスタンダードであるが、それでも中国よりはマシである。少なくとも、言論の自由だけはあるし、反省のできる国である。これからは大いにアメリカに追随し、中国の共産党の統治体制を崩壊させることだ。

にもかかわらず、与党幹部にしても、経済界にしても、感度が鈍すぎるのではないだろうか。

かつての「日本タタキ」が、そのお鉢が、中国に回っただけの話ではないのか。

それに気づいていないのであれば、アメリカの「日本タタキ」すら感じていなかったということであろう。

そういえば、マスコミの報道を振り返ってみると、「日米構造協議」が華やかかりし頃、「外圧を利用して日本を変える」と解説していた「識者」なる者は、いま日本の現状をどのように解説するのだろう。

今の日本の指導者たちには、なんという歴史認識をしているのか。私は、唖然とするばかりである。

あけましておめでとうございます。

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あけましておめでとうございます。 

2019年の新春にあたり、まずもって、読者の皆様のご健勝とご活躍をご祈念いたします。

昨年1年間、私のつたない文章に、アクセスしていただき、ありがとうございました。

おかげさまで、読者も着実に増え、講演会の依頼やメールによる励ましを、たびたびいただけるようになりました。今年も、お付き合いのほど、よろしくお願い申し上げます。

 

さて「災」の年が去りましたが、今年はどういう年になるのでしょうか。年初から縁起でもない、と言われそうですが、今年は、大変な年になる、というのが私の予感です。

海外要因が不安定なだけに、大きな波に飲み込まれる恐れを心配しないわけにはいきません。

・米中覇権戦争がどうなっていくのか。アメリカと中国に、どんな変化があるのか。

・朝鮮半島情勢は、どのように決着していくのか。文大統領が権力を維持できるのか。

・世界中で広がった「反グローバリズム」運動が、どうなっていくのか。   

 

国内では、経済が心配です。デフレから抜けていない現状での、消費税引き上げは、日本経済の自殺行為です。ますます小国化し、財政再建自体も、遠のくことになるでしょう。

「機能的財政論」の考え方を、浸透させていく必要があると考えています。昨年、講演した内容は、この話が中心でした。「一人当たり860万円の借金」を、真に受けている人が多すぎます。

さらに、政治経済だけでなく、技術の進展がどういう社会をもたらすのか、関心をもって、見守っていきたいと思います。

特に、AIや5Gなどのデジタル技術や、人体の仕組みを解明する生命科学は、急速な進歩をしています。わからないけれど、話を聞くだけでワクワクします。

 

世の中のことに関心をもって、あれこれ考えると、もっともっと長生きして、末永く見届けたいという「欲望」が出てきます。「生きる張り合い」と言った方がよいかもしれません。

今年も、天下の素浪人の身の上、誰に遠慮することもなく、情報発信していきたいと思います。

「反主流派」をかこっていましたが、抱いていた「危惧」が、どんどん現実化しています。

 

昨年は、山口周著『劣化するオッサン社会の処方箋』という本に出合いました。これからのサラリーマンは、組織の中で、しっかりした意見を持つこと、受け入れられなければ、退社する覚悟を持つこと、すなわち「OPINION」と「EXIT」がキーワードである、ということを説いていました。

両方とも実践してきた私は、時代を先取りしていた、ということなので、この本によると、「先見の明」があった、と言われているようで、ちょっとうれしくなりました。

アドラーの『嫌われる勇気』にある「課題の分離」に続く、わが意を得たり、の心境です。

日本人には、何よりも、もっと「根拠のある自信」を身に付ける機会が増えることが必要です。

そして今、人生100年時代の先駆けとして、「人生二元論」を、実践しています。

僭越かもしれませんが、そういう自信があるからこそ、ブログを開設したのです。

 

私のブログの愛読者の一人が、政党を立ち上げようと、活動しています。そのバイタリティには感心するのですが、私は一線を画しています。

本当の「保守政党」ならば、自民党を分割することから生まれるはずです。なぜなら、安倍政権は、もはや「保守」とは言えないからです。しかし、小選挙区制度を柱とした「政治改革」が、その動きを封じています。余程、資金の裏付けのある運動でないと、うまくいくとは思えません。「利益誘導」を乗りこなし、「大戦略」を貫徹する意思と構想が不可欠です。政治には、「悪の思想」が必要です。

 

私の役割は、若い人たちに、経験や知見を、地道に伝承することです。若い人には、このブログを批判的に検討して、私を乗り越えていってほしい、と思います。社会は集団戦ですから、より多くの人が、「みんなのこと」を「わがこと」のように、関心を持ち、一緒に考えようとする姿勢が肝要です。

戦争こそなかったものの、この日本の小国化、閉塞感は、この国のリーダーたちの責任です。

庶民の「民度」は、世界最高レベルにもかかわらず、ここまで日本経済を傷つけ、文化基盤にまで深刻な悪影響を与え、余裕をなくし、他人を利用するだけの品性下劣の人が増えています。

こうした平成30年間の失敗の「因縁果」を、まずもって明確にすべきです。

真摯な反省から、日本のいいところ、悪いところを冷静に識別し「民族の習性」をよく自覚して、そこから「新たな日本の創生」があるものと確信しています。

「平成」の次の時代、若い人の力で、是非、「日本」を取り戻してほしい、と願っています。

二元目人生を楽しもう

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私はあまり小説を読まないしテレビドラマも見ない。フィクションの世界よりも、現実世界が面白くて仕方ないからだ。ニュースを見て、その報道内容を吟味し、そのニュースを選択する報道機関の、「視点」を考察する方が、フィクションよりも面白いと思うのである。もちろん、その中には、何を報道しないのか、という「視点」も含まれる。そこに、どういう忖度が働いているのだろうか、と考える。 

国際舞台での政治とは、国益の追求に他ならない。米中貿易戦争を見ればわかるように、「政」と「経」は表裏一体で連動している。戦争の最大の原因は、憎悪ではなく、富の略奪活動である。

植民地時代、いかに欧米の支配階級が、アジアやアフリカで、無茶苦茶しまくったか。
経済やビジネスはパワーゲームであり、常に力がある者が勝ち、力のあるものに付いた側しか恩恵を受けることができない。日本は、戦後、アメリカに経済戦争でまたもや敗れた。その恩恵にあずかったのが、今の中国である。しかし、そういう自覚のある日本人は少ない。 

最近、フェイクニュースという言葉が流行しているが、真実とは何か、というテーマに取り組むといろいろと、そこにある人間心理まで見えてくる。

中国という国の行く末に興味津々なのであるが、この国の真実とは、時の権力者にとっての真実に過ぎず、大抵はウソである。歴史も経済統計も、日本流にいえば、嘘八百である。

ところが、ウソも百万回繰り返せば真実になる、というのが、中国共産党の歴史から得た教訓らしい。

そして、その党が、国家の上に乗っかっている、という異常なシステムなのである。

腐敗の蔓延する権力中枢は、反権力の少数民族や宗教団体を弾圧し、民主的活動家を監視し、ひたすら「デジタル恐怖国家」に突き進んでいる。ジョージ・オーウェルの『1984年』の世界である。

こんな国に、よくぞここまで財界人は投資をしてきたものだ、とあきれてしまう。

アメリカの親中派ともども、これまでの日本の政財界人も、猛省してもらわなければなるまい。

とにもかくにも、フェイクニュースと攻撃される内容や、各国が垂れ流す「プロパガンダ」のなかに、権力者の本音が見え隠れしている。痛いところを突かれると、人間は怒り出し、そういうことを事前に避けるための工作をする。所詮、社会は、個人の人間心理と、それが織りなす人間模様である。 

 

一元目の人生経験から、人間心理を洞察し、人間模様を観察する要諦をまとめてみよう。

人間は、幼児期に、見られる自分(客体)とそれを見ている自分(主体)に分離する。自我の確立という。それ以降、主体は、客体を他の客体(親や友達など)と比較して認識する。

そこから、複雑な心理現象が始まり、人間模様が展開される。

最初に経験するのが、劣等感という感情であろう。これをあまり否定的に考える必要はない。なんとなれば、それは生きていく原動力になるからだ。「なにくそ魂」は成長のエネルギーになる。

ところが、長じて、評価が発生してくると、だんだんと複雑な形相となってくる。

よく言われるのが、嫉妬心などである。うらみ、つらみ、ねたみ、そねみ、いやみ、ひがみ、やっかみの7種類は、俗に人生の七味唐辛子と呼ばれるが、いい得て妙である。おかずの味を引き立たせてくれるスパイス程度ならいいのだが、時折、本当におかずになるケースがある。思考がゆがみ、結論ありきの議論が横行する。 

人間だれしも「シャーデン・フロイデ」というものが存在する。「人の不幸は蜜の味」なのである。そうしたことを前提に、人間関係を取り結んでいけばいいのである。

世にいう「サラリーマン」という競争社会のいやらしさは、こうした感情が内攻することに起因する。「媚びる、群れる、流される」が得意の人物が主流になると、組織を危うくする。

何を言ったかではなく、誰が言ったか、ばかりが注目されだすと、危険信号である。

最近の企業不祥事は、すべて、そうしたサラリーマン根性に由来しているのではないかと思う。

『劣化するオッサン社会の処方箋』 山口周著(光文社新書)によれば、二流が三流からへつらわれ、周囲の一流を抹殺していく、というのが、多くの日本の組織の権力闘争だ、と論じている。

これは、「人を見る目」を養っておくしか方法がない。言うのは簡単であるが、実際、これほど難しいスキルも他にない。私など、いつまでたっても、「発展途上」にある。

いま、スルガ銀行の実態が明らかになりつつあるが、こんな会社で偉くなっていった人とは、どんな人物だったのか、是非知りたいものだ。 

一方で、人は、「利他の心」を持っている。人の行動原理は、損得や好悪だけでなく、正邪の基準も含まれている。サラリーマンであっても、日本には「侍」は多いように思う。

仁や徳という価値観を持ち、厳しさとやさしさを兼ね備え、人間性豊かな行動をとれる人である。

グローバル化が進展し、アメリカ流の価値基準が主流となる中で、成果主義人事制度に公然と反旗を翻した強者もいる。アドラー流に言うと「嫌われる勇気」のある人たちである。

評価は上司のするものと割り切って、評価など気にせず、すなわち自分の本来の課題に取り組み、行動してきた人たちである。こういう人は、全員が「自分の言葉」を持っていた。

残念ながら、私の身の回りでは、そういう人たちは、若くしてがんを患い短命に終わることが多いが、それだけストレスをためていたのだろう。気の毒には思うが「かくすれば、かくなるものと 知りながら やむにやまれぬ 大和魂」なのであろう。 

 

私自身は、それだけの覚悟もなく、「いい加減の哲学」を実践してきたが、幸い、危惧していた通りの時代展開に、ほくそ笑んでいる。悲しくもある予感の敵中である。

日本が小国化してしまったことも、米中貿易戦争が泥沼化していることも、想定内である。

アメリカ人の中国人に対する「偏見」は、戦前から続いており、日本人は悔しい思いをしてきたが、その悔しさを忘却していたのが、戦後の日本のリーダーたちである。

アメリカ人は、ここへきて、「中華の夢」という形で、具体的に覇権に挑戦されて、やっとその本質に気づいたのだろう。できることなら、それは戦前から変わっていない、ということも理解してほしい。「田中上奏文」のねつ造だけでも、それがわかるはずである。 

いずれ、後10年もたてば、中国共産党支配が終焉し、今世紀中ごろには、アメリカの覇権も崩壊するだろう。平和裏に、そういう方向へ流れを作るためのグランドデザインが、日本には必要である。 

人工知能などデジタル化の進展は、急速である。これから、こうした技術革新も含めて、どういうリーダーシップの取れる国になっているのか、楽しみである。極めて泥臭い国際政治の中で、情報戦、経済戦、に強くなり、リアリズムに則り、外交がもう少しうまくなることを期待する。

私も人間模様を楽しみながら、どのように歴史が進展し、どのような社会ができていくのか、観察しつつ、二元目人生を謳歌していきたい。

人生二元論を実践して

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還暦までの人生を一元目、還暦を過ぎた後の人生を二元目として、経験豊富な二元目人生を充実させていこうという考え方を人生二元論と呼び、人生100年時代に相応しい生き方として提案をしているつもりである。

いくつになっても人間誰しも、世のため人のためにお役に立ちたい、という意思はあるはずである。そうはいっても、なかなか具体策に結びつかないのが、世の常である。ところが、人生二元論を実践していると、自然と「お役立ち」の機会に恵まれるものである。

 

私自身、一元目は、いい加減なサラリーマン生活を送った。

「いい加減」という意味は、「ちゃらんぽらん」ということではなく、「自己抑制」しながら「妥協」しながら生きざるをえなかった、ということである。

家族を抱え自分の生活があるので致し方ない面もあるが、これで「終わった人」になるのは、あまりにも不甲斐ない。

そこで、還暦を迎えて、満を持して、ブログを立ち上げた。まずは発信しなければ、何事も始まらない。教育コラムマガジン「先生の学校」として、今では毎日300ほどのアクセスがあり、お気に入りに入れた定期愛読者が500名ほどになる。

時たま、励ましのメールをくれる読者と、やりとりをするのを楽しみにしている。そうこうするうちに、出版社の目に入り、本を出版することになった。これまで、共著を含めて3冊上梓した。そして、講演の依頼が入るようになった。経済・経営に関する要望が強い。

そのうちに、中小企業経営者から、コンサルを頼まれるようになった。今まで、都合4社の経営分析を行い、処方箋を書いてきた。

 

いい加減なサラリーマンをしていた反動で、二元目人生は個人事業主になりたかった。誰に遠慮することなく、自分を押し通せる立場にあこがれた。すべては自己責任である。

年金で基本は賄えている。後は、自分の活動の収支を合わせることのみに注力している。

それで、仮想会社オフィス・イケダを想定し、収支管理している。

「鳴かず飛ばず」が実態ではあるが、有難いことに、それほどの持ち出しにはなっていない。

 

考えてみれば、私の予見は、大体当たっている。危惧していたシナリオの通り、時代は進展している。古巣は、リストラを繰り返し、挙句の果てに構造不況業種になり下がった。

日本国は、少子化が進み、地方が疲弊し、社会格差が広がった。

一人当たりGDPの相対的地位は下がり続け、どんどん「小国化」している。

戦後民主教育で育った世代が、社会のリーダーになった時期から、日本の衰退は始まった。

 

世帯所得は、1994年の664万円をピークに下がり続け、それだけ地域に根差したビジネスは、需要減で大変なはずだ。そんななかで、「構造改革」などという競争政策に明け暮れているものだから、過当競争になるのは当たり前だ。業種内だけでなく、業種間競争にもなり、廃業を決断する中小零細業者が多い。何とか活路を見出すべく、一緒になって知恵を絞る。そして、事業継承をどうするか、相談に乗っている。

彼らが地方経済を支えているのだが、経済政策は、彼らに冷たい。消費税増税など、私には信じられない暴挙のように思えてくる。

 

校長時代、PTAに出て「子は親の鏡」などと言って、嫌われ役を演じていたのだが、そういう講演依頼は未だ回ってこない。教育の神髄は、背中で教える、ということに尽きる。

誰も耳の痛い話は聞きたくないのだろう。「否定の論理」からは何も生まれない、という人もいるが、因縁果の部分で過去を否定しているのであって、積極的提言も行ってきた。

私の教育理論である「4つの積み木」も普及させたいのだが、残念ながら、そういう機会に恵まれない。教育と医療は、日本が世界に誇る二大得意分野なのであるが、そういう大局観に立脚した論点はあまり受けないようだ。

何でもかんでも「改革」を叫ばないと、世間に注目されない。「改革」ゆえに地盤沈下してきたにもかかわらず、である。

 

また、ブログのご縁で、地縁ができた。「白井健康元気村」である。

地元のお医者さんに健康講話をしてもらい、健康寿命を延ばす知識を村民に提供するとともに、「かかりつけ医」選定の参考になれば、と思っている。

からだ、こころ、家族、社会の4つの健康について考えるというコンセプトの組織であるが、今のところ、からだとこころが中心である。そのうちに家族、社会の健康にもコミットし、地域の活力創生にも取り組んでいきたい。

われわれ世代の生活水準を享受できる子供たち世代は限られている。家族の問題も、そんなところに集約されるのかもしれない。それが、一人当たりGDPという経済指標に端的に表れている。もはや、日本は経済大国ではない。

何とも寂しい事態に追い込まれているが、どうしてこんな事態になったのか、ということも社会の健康という範疇に入れて、テーマの一つにしていきたいものと考えている。

白木正四郎氏のブログから

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地元で「健康元気村」という組織の運営に携わっている。地元のお医者さんから健康講話を聴き、健康寿命を延ばすとともに、「かかりつけ医」を見つけるお手伝いをしている。 

それで、講話のテーマ選定に苦労しているのだが、最近、情報収集をしていく中で、白木正四郎という人のブログに、いい記事が載っていたので、ご紹介する。 

「120歳まで元気に生きる老子的8つの健康秘法」と題する文章である。 

引用:
「無為自然」こそ老子的人生の過ごし方の真髄です。

この哲学理念を20世紀のジョン・レノンが「レッツ・イッ・ビー」で、ドリスディが「ケセラ・セラ」と歌いました。老子は「自然のおおいなる力に身をゆだねなさい」と教えています。

自然治癒力:免疫力を高める生き方こそ老子が目指した健康法です。薬に頼らず、病院に頼らず、手術に頼らない生き方。それが自然治癒力高めて生きる方法です。

世界的免疫学者の安保徹先生(あぽとおる)の学説では、癌は特殊な病気ではなく、生活と考え方を変革すれば、必ず治癒する普通の病気だそうです。事実、毎日誰でも一万個のがん細胞が生まれ、それをリンパ球のNK細胞が殺しているのです。

つまり、誰もが、がん患者で、誰もが毎日がん患者からNK細胞の活躍で奇跡的に無事に生還しているのです。
安保先生の本「40歳からの免疫力がつく生き方:静文社文庫」によると、癌は生活の肉体的や精神的なストレスが原因です。

交感神経が張り切りすぎて、血管が収縮し、血流障害により、体温が下がり、酸素が不足状態になるのです。

癌は20億年まえに人間の原始細胞がミトコンドリアと共生したことを後悔して、人間の細胞が「実家に帰らせていただきます」と、有酸素エネルギーシステムのミトコンドリアと離婚するのです。解糖エネルギー単独システムの分裂による増殖をしていた原始細胞システムに戻る現象だといいます。

この観点に立って、癌の3大治療を分析してみましょう。抗がん剤治療は実家にすむ嫁と親族をすべて猛毒で毒殺するみたいなものです。放射線治療は嫁と実家の親族一族もろとも原子爆弾の放射能で殺戮するような行為です。癌化した細胞と周辺の肉腫切り取り手術は実家と親族全部をを隔離して国外追放することです。破壊行為は痛みが身体と心に残ります。また、恐怖の記憶がその後の人生に影を落とします。
最高の解決策は夫が生活態度や習慣を改め、昔のように何事もなかったように、嫁が納得して家に戻ってくれればいいのです。それが免疫力治療です。
ですから癌細胞は外部ウイルス感染により発生した異常な細胞ではなく、また、邪悪なわがままな細胞ではなくて、まじめな、生存を賭けた勇気ある細胞です。

病気とは自律神経のバランスを取り戻せない人間にたいする神様からの貴重な伝言なのです。

すべての出来事には老子の言う「無用の用」が潜んでいます。人生に起こるすべての出来事には意味があるのです。病気の痛みや痒みや腫れ物こそ人生に対する貴重な神さまからの手紙です。「病気に感謝しましょう」から免疫療法はスタートします。

その手法として、8つの免疫力アップの癌治療法があります。
1)温泉や入浴などで、体を温める。
2)肉体的ストレスを休息や休暇で癒す。

3)精神的ストレスを老子的な「無為自然。足るを知る。無用の用」を応用して取り除く。
老子的人生観は、「あきらめ、でたらめ、ひかえめ」の3つの「め」です。

4)深呼吸を毎朝、寝る前に意識してする。簡単な太極拳や座禅の呼吸法を学ぶ。息を吐くときに副交感神経が活動します。
5)梅干やらっきょ、酢っぱいものや、辛子やワサビや柚子など口に苦いもや、辛いものを少量食べる。身体が異物として認識して免疫物質が増加する。
6)最低、一日一食、玄米食と魚中心の伝統的な日本食、醗酵食品の醤油や味噌、納豆などの低カロリーの和食を腹80%で食べる。夜は赤ワインやお酒、焼酎のお湯割りなどを少量たしなみながら時間をかけてゆっくりとした食事時間をすごす習慣をつくる。食事は副交感神経を活性化します。
7)体を温めるしょうが入りの紅茶やお茶を飲む。免疫力アップ野菜ほうれん草や冬季の根菜類(さといも、山いも、サツマイモ)の野菜などを食べる。
8)小魚やごま、大豆、干し椎茸や干し昆布などの食品を丸ごと食べる。

交感神経が過敏になった原因の身体的、または、精神的ストレスを把握して、ひとつひとつ生活の中から取り除けば、がん細胞は自然消滅するのです。老子的健康法は西洋医学的健康法とことなり、すばやく効果があらわれるものではありません。

こうした小さな8つの習慣を積み重ねていきましょう。そうすれば、120歳まで社会と深く関係を維持しながら健康に死ぬことが、つまり、生きることができます。

習慣の習という漢字は、生まれて小鳥が親の飛ぶ真似を99回するという意味があります。

習慣の慣は、その学ぶ心を一生涯貫くという意味です。

江戸時代の儒学者佐藤一斎がこういう言葉を残しています。「少にして学べば、即ち壮にして為すあり、壮にして学べば、即ち、老いて衰えず。老にして学べば即ち、死して朽ちず」。

生涯現役。生涯,生きる意味、道を学ぶ姿勢こそ老子的健康法の秘訣です。
些細なことでくよくよ考え悩むと、その結果、自律神経系の交感神経が緊張して、血管を収縮させ、体温を下げ、酸欠状態を体内につくり、顆粒球菌が過剰にあふれ出し、臓器を炎症させます。

そして、その傷ついた細胞が、がん細胞になるのです。
「なるようになる」
この世に誕生した奇跡を当たり前と思わず、感謝して人生で経験するあらゆる苦楽から「道を学ぶ」姿勢で楽しみましょう。 (引用終わり)

講演会の概要

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昨年の年末から今年の年初にかけての講演会のレジュメを公開します。

講演依頼は、メールにて受け付けています。その際、関心のあるテーマを、このブログの右肩の通し番号でご提示いただければ幸いです。

簡単なレジュメを用意し、板書にて解説・講演します。

 

経済講座

 

1)なぜ、先進34か国の中で、日本だけが経済成長から取り残されているのか?

・・・日本経済の構造を考える

2)国債1000兆円超えで、国家破たん? 消費税増税は不可避なのか?

・・・国家って何? おカネって何? その定義から考える

3)「山の国」のわれわれは、これからどうすればよいのか?

  ・・・閉塞状態に至るこの30年の経済指標を振り返る

 

経営講座

 

1)経営理念・・・「三方よし」あるいは「十方よし」の精神

2)事業領域・・・時代の流れに押し流されないために

3)SWOT分析・・・内部環境と外部環境 「因縁果」ということ

4)マーケティングの4P・・・あらゆる職能の上位概念

5)『競争戦略論』より・・・5つの要因を考える

6)マネジメントとは・・・P―D―C―Aと「学習する組織」

7)儲かる仕組み(Being)・・・経営の構造を考える

8)日常業務の極意(Doing)・・・凡事徹底ということ

9)ツーウェイ・コミュニケーション・・・やる気になる組織

10)人体と経営・・・上意下達ばかりはダメ 風通しの良い組織

新年のご挨拶

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読者の皆さま

あけましておめでとうございます。

皆さまにおかれてはご健勝にて新春を迎えられたこととお喜び申し上げます。

 

さて、このブログをはじめてもう足掛け7年になります。いまだ「鳴かず飛ばず」ですが、時々はメールにて励ましのお言葉を頂戴することがあります。ありがたいことです。ただ、異論・反論も歓迎したいと常々思っています。自分の視点が、経験に捉われて、偏ってはいないかと心配しているからです。異論・反論もご紹介して、将来的には、世の中のことに関する意見交換のプラットフォームになればいいな、と思います。

 

このブログの縁で、講演を頼まれたり、コンサルを頼まれたりで、おかげさまで社会とのつながりを維持しています。私の健康法といってもいいでしょう。

昨年は、経済の話をし、事業継承についてのコンサルなどをして、自身も勉強しました。

「人生二元論」を実践しながら、充実した定年退職後生活を送っています。

ですが、われわれに続く世代のご苦労を肌で感じる都度、こんな日本にした申し訳なさを感じます。どうにかして、「希望」に満ち溢れた日本を取り戻せないか、考える毎日です。

 

地元では、健康元気村の村民となり、地域のお医者様から「健康講話」を聴く機会が多くありました。大事なことは「カラダはウソをつかない」ということです。

健康に関しても、すべては「ありてあるもの」なのですから、「因縁果」を正しく把握することがスタートです。それが健康長寿、PPKの原点ではないでしょうか。

Doingとしての消化・呼吸・循環、Beingとしての脳・骨・筋肉、コミュニケーション手段としての自律神経・ホルモン・免疫・遺伝子、などのお話を聞きました。

ふと、人体と経営は、似ているなと感じました。NHK特集「人体」で放送されていましたが、最近は、臓器どおしの会話が行われている、ということがわかってきたそうです。

 

経営も、理念(Being)と日常活動(Doing)の間で、適切なコミュニケーションが取られなければ、真っ当に機能しません。ところが、「海の国」では、アメリカ流「下劣で恥ずべき行動原理」によるトップダウン経営が主流を占めるようになった昨今です。カジノ資本主義が標準になってしまいました。

この30年の壮大な社会実験の結果は、もうはっきりとしています。社会のひずみを拡大し、誰も幸福にしないということが証明されました。

そして、本来の「日本」ならば、こんな下劣な思想を拒否するはずである、という信念に立ち至りました。日本人の価値観に整合する経済思想を構築すべきです。

 

ただ、人体と経営には、根本的な相違があります。人体は有限ですが、経営はゴーイングコンサーンであり、永久を前提にすべきです。そこに、事業承継という問題があります。

「山の国」は、人口減少、実質賃金減少、高齢化等による需要不足に悩まされています。そんな中にあって、「ジモト・ビジネス」に活力を取り戻すにはどうすればいいか、などが月1回の「読者の集い」の中心的な話題になっています。

本質に迫るだけではなく、それを踏まえて実践につなげていくこと、その課題に挑戦する年にしたいと思います。

閑話休題(12)

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新聞折り込み誌に書いた健康情報をお届けします。

認知症にならないために

防災無線で知らされる行方不明事案、結構多いですね。高齢化時代の到来をいやが上にも感じてしまいます。多くは認知症の老人だと推測されますが、家族の方々も大変ですね。精神的な刺激となる活動を定期的に行なうと、認知症になるリスクが低下します。ある調査機関では、次のようなことを推奨しています。

・コンピュータ使用により30%のリスク低下・・・パソコンやスマホを使って、文章を作る、検索をする、メールのやり取りをする、といったことです。

・手工芸を行なうことで、28%のリスク低下・・・手を使うと脳が活性化するそうです。刺繍や編み物、ピアノ練習などが該当しそうです。

・社会活動に参加することで、23%のリスク低下・・・とにかく、人と接することです。会話することで、脳の活力が維持できます。

・ゲームを楽しむことで、22%のリスク低下・・・囲碁や将棋などの趣味を持った人は、長生きしてピンピンコロリが多いといえそうです。

「人生二元論」を提唱している「健康元気村」ですが第2の人生をエンジョイする人たちの集まりにしたいと思っています。

 

長寿村の秘密

 

先日、世界各地の長寿村の秘密を、科学的に解明すると、どういうことが言えるのか、という番組を見ました。そのテレビの受け売りで恐縮ですが、「慢性炎症」をいかに低く抑えていくかが長寿の秘訣だとのことです。

「慢性炎症」は、細胞を老化させ、サイトカインという物質を発生させ、それによって、免疫応答が低下するのです。それで、いろいろな病気になるというのです。

それを防ぐ手段として、食事と運動と生きがいの3つを取り上げていました。

食事は、オメガ3と言われる油、ポリフェノール、リコピンなどの抗炎症作用のあるものを採ること、適度の運動を生活に組み込むことで血流を良くして老廃物の代謝を促すこと、集団活動をする中で生きがい型の満足感を得ていくこと、を長寿の秘訣としていました。

考えてみれば、至極当たり前のことばかりですが、高齢化社会を迎え、こうして科学の光が当てられて、われわれの永年の英知が立証されてきた、ということではないでしょうか。

「医食同源」「腹八分目は医者いらず」「病は気から」「薬より養生」など、古来から、健康に関することわざは多数ありますが、結構、正鵠を射ているということですね。

閑話休題(11)

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新聞折り込み誌に書いた健康情報をご紹介します。 

 

「免疫力と自然治癒力」

 

「人間には、外敵に対する免疫力と、自然治癒力が身に付いています。それを最大限活用するのが本物の医療だと考えています。薬を使って、そうした力を補強することも必要な場合もありますが、極力薬に頼らずに病気を治すべきです」とおっしゃるのは、白井市富士で、小児科を開業している鳥海佳代子医師。『小児科医は自分の子供に薬は飲ませない』マキノ出版という本の著者です。

以前、健康元気村では、印西市に住む薬剤師の宇多川久美子さんを講師にお迎えして『薬剤師は薬に頼らない』という本に沿ったテーマで講演をしてもらったこともあります。

先日の健寿式では、千葉白井病院の宮川芳宏医師により「糖質制限による健康法」というテーマで基調講演をしていただきました。たびたび取り上げている「医食同源、何事もバランスが大事」は、われわれのメインテーマです。

お近くにも、こうした良心的な医療関係者が、大勢お住まいなんですよ。

自分の健康管理は自己責任。いろいろと勉強して、健康寿命を延ばしていきましょう。

 

「かかりつけ医を持とう」

 

これからの医療を考えたとき、普段は、かかりつけ医に、自分の体質を理解してもらい、健康相談をしながら、いざというときには、専門医を紹介してもらう、ということにするのが、一番賢明のようです。「医者選びも寿命のうち」がだんだん常識化しつつあります。

あまり医者に頼らず、そうかといって自己診断ばかりせず、ほどほどの距離を保ちながら、お付き合いしたいものですね。

地域の中で、そうしたかかりつけ医を見つける協力を「元気村」ではしたいと思っています。そこで、患者からみた、かかりつけ医の要件7か条を、整理してみました。

1− 何事にも気軽に相談するには、距離が近いことが必要要件です。

2− 心電図やレントゲンなど、基本的な設備が整っていることが大切です。

3− いざというときに、専門医に知り合いがいるだけの顔の広さが大事です。

4− 患者離れがいいこと。自分の治療に固執する先生は避けたいものです。

5− 人間臭さを信条にする医者、自分とウマが合う医者を選ぶのが好ましい。

6− できれば、自分よりもちょっと若い内科医が望ましい。

7− 自分に弱みがあれば、その系統(循環器系とか消化器系とか)の先生が望ましい。

2017年新春のご挨拶

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あけましておめでとうございます。

読者の皆様には、新春を穏やかにお過ごしのことと、お喜び申し上げます。

 

さて昨年、世界の潮流の変化が、明らかになってきました。

グローバリズムが、それに耐えられない庶民層によって否定された年でした。

今年は、世界各国の政治・経済の両面で、多くの波乱が予想されています。

ヨーロッパは金融危機に近い状態ですし、中国は資本の流出が止まりません。世界の経済は、いつバランスが崩れ混乱状態に陥るのか、全く予断を許しません。

アメリカも、トランプ政権になって、経済は、おそらくいい方向には進まないでしょう。

何よりも、新興国経済が、大きな打撃を受けるのではないか、と懸念されます。

世界最大の債務国アメリカが、財政赤字と経常赤字が許されているのは、アメリカが覇権国家であるからです。「ドル基軸体制」を世界に認めさせる力があるからです。

その覇権を失うとどういうことになるか、トランプは、その意味が、おそらく分かっていない。これから、どういう経済的混乱が生じるのか。アメリカの更なる衰退が始まることだけは間違いない、と思います。

経済環境の悪化が、社会を混乱させ、政治も不安定になるでしょう。わかりやすいだけのバカが、マスコミを利用して権力を奪取、ということが起こりやすくなっています。

歴史は繰り返す、という事態が起こり得るのではないか、と心配です。

 

世の中の変化を知ることがとても楽しみです。この歳になって、かくもワクワクするような、世の中の変化が見られるとは。面白いこと、限りなしです。

これこそ、現役を離れて、「無責任な評論家」の特権だと思います。

そして、不安も尽きません。日本がこれまで通り、平和で豊かでいられるのだろうか、と。

また、もうだいぶ「ほつれ」が出てきましたが、これ以上、日本人の変質が進まないことを祈っています。日本人の価値観が、維持できますように、祈っています。

願わくは、この「ほつれ」の原因について、国民の間で検討がなされ、コンセンサスができて、「海の国」と「山の国」との分断状態が解消されることを希望します。

やはり21世紀の世界理念になり得るのは、日本人の持つ倫理規範だと、いまさらながら、強く感じているからです。日本人の歴史観・世界観の立て直しが必須になっています。

 

私は、一介の素浪人にすぎませんが、自分が遭遇した社会事象を、一所懸命理解し,その本質を見極め、「私の経済学」「私の経営学」「私の教育学」を構築してきたつもりです。

時代の流れの中で、予測した通りの進展が見られることに、自信を深めています。

できれば長生きして、世の中のことを、もっと見極めたい、と思っています。

そして今年も、コンサルや講演という形で、世の中に還元していきたいと念じております。

また、こうした情報発信が、何らかの形で、皆さまのお役に立てれば、幸甚です。

 

本年も、ご愛読のほど、どうぞよろしく、お願いいたします。

馬淵睦夫『和の国・日本の民主主義』の書評より

その他160910

私は、90年代に日米構造協議に出くわし、そのときの日本側交渉団の腰抜けぶりを間近に見て憤慨、同調圧力の強い日本の組織に嫌気がさして転身し、教育の世界で「自立した個人」の重要性に鑑み、現場主義の日本的経営での学校改革を訴えてきた。

しかしながら、理念先行の上からの改革の流れは止まらず、結果、学校現場は混乱し、日本経済はすっかりデフレになり、日本社会を「海の国」と「山の国」に分断してしまった。

理念先行の設計主義で国家運営してうまくいった例はない。市場原理主義の新自由主義イデオロギーというグローバリズムに、すっかり日本社会は狂わせられた。

 

天下の素浪人となってから、誰に遠慮することもなく、こうしてブログで、情報発信しているが、何の影響力も発揮できなかったので、次世代の人々へのお詫びのつもりで始めたものだ。時間の経過とともに、わが見識に自信を持つのであるが、所詮「負け犬の遠吠え!」

世間に何ほどの影響力もないままに、現在に至っている。

まことにもってわが人生、むなしい気がするのであるが、そこは先賢の説く「仏教思想」などに慰められて日々を過ごしている。

それでも、時折の「同志」からの励ましのメールや、わが意を得たりと思う文章に出会うことは、無上の喜びとなる。そして「終わった人」になるものかとの気概を持って、老骨に鞭打ち、文章をしたためている。

 

最近、アンチ・グローバリズムの観点からの論評が多くなった。結構なことである。そのなかで、馬淵睦夫氏の『和の国・日本の民主主義』(KKベストセラーズ)は、私と同じ視点からの記述が多い。書評を引用して紹介する。少数者を排除しない寄合民主主義という伝統的民主主義や,利他の心を大切にしてきた日本精神の復活を願っている。

 

引用:

日本は別にアメリカから民主主義を教わったわけではない。戦後、日本人はまったく洗脳されてアメリカが民主主義国家だと思いこんできた。トンデモナイ誤解である。
日本こそ、世界最古にして最先端の民主国家である、と馬淵氏は力説する。
いうまでもなく「民主主義」と対立するのが「全体主義」だ。それは結局、イデオロギーであり、一神教(宗教)であり、排外的なナショナリズムの狂気である。

生存への不安、焦燥、恐怖がある日、飢えや死から逃れようとして狂気の行動を取るのだ。
1917年のロシア革命、1945年の中国共産革命は、大量の流血を伴って、全体主義国家を産んだ。
その影響はソ連の衛星国(東欧、モンゴルなど)と中国共産党の衛星国(ラオス、カンボジア)などを産んだ。

そして全体主義=共産主義の悪政ウィルスは、世界にばらまかれ、あちこちに愚行が繰り返され、悲劇を産む一方で、植民と経営に失敗した欧米列強は、皮肉にも、被植民地からの移民を大量に受け入れ、ナショナル・アイデンティティ喪失の危機にさらされ、歴史の報復を受けている。
この点、日本は海洋国家であり、単一民族であり、多神教であるがゆえに、ユーラシアが体験した全体主義とは無縁でいられた、歴史の僥倖に恵まれたとも言える。
だからこそ、日本的経営の復活、そして日本精神の再武装がいまの日本に求められている。でなければ「グローバリスム」という「新しい妖怪」に滅ばされてしまう。
そして、一度は破産したはずの共産主義あるいは社会主義運動が、ソ連崩壊以後は「グローバリズム」の隠れ蓑に本質を隠して、世界をグローバリズムという一神教的思考で統一しようとしている。クローバリズムという妖怪も一種全体主義的である。 
その破産が世界中で現れ、米国にトランプ現象、英国のEU離脱、ドイツの新党運動も、いやイタリアもオランダもフランスも、政権与党を窮地に追い込むか、敗北させている。これが現代世界である。全体主義との戦いは、まだまだ続くのである。(引用おわり)

 

閑話休題(10)

その他160804

新聞折り込み誌に書いた健康情報をご紹介します。 (今年6〜7月掲載分)

 

「突然死を防ぐために」

 

急性心不全などという「突然死」に至らないよう、救急診療医のおススメ健康法5か条をご紹介します。

 

1−ビタミンCをしっかりとること。ビタミンCは抗ストレスホルモンを作る材料になるだけでなく、血管を強くするコラーゲンの材料でもあり、免疫力を高める作用もあります。

 

2−ドローイング(ウエストがきつくなったズボンを履くときのようにお腹を凹ませる)をして、内臓脂肪が減らすこと。そうすると脂肪細胞の中から、アディポネクチンが放出され、血管にこびりついたプラークを、直接掃除してくれます。

 

3−毎日違う色の野菜を取りましょう。カラフルな野菜には、さまざまな種類のファイトケミカルが含まれています。これらは強い抗酸化作用をもち、血管が酸化し、さびていくのを防ぐ効果があります。

 

4−毎朝1分間、深呼吸をしましょう。深呼吸は、高ぶった自律神経を落ち着かせる効果があり、血管の緊張もほぐしてくれます。

 

5−オメガ3と呼ばれるグループの油を、取りましょう。油は、約60兆個もの細胞の膜を作る材料になります。良質の油は、良質な細胞を作ります。青魚を定期的に食べるほか、亜麻仁油やエゴマ油を、生で野菜に掛けるのがおススメです。

 

「心と体」

 

東洋医学では、心と体は一体としていますが、その正しさが西洋医学でも、証明されつつあるようです。いい気分でいると、いろいろなホルモンや脳内伝達物質が分泌され、それが体に良い影響を与えるとか。先日、テレビでやっていたのですが、背中をさすられたりして、いい気分になると、視床下部からオキシトシンというホルモンが分泌され、これが認知症の改善やリウマチの症状改善に効果があるということが、判明してきました。

また、このオキシトシンというホルモンは、アスペルガー症候群や自閉症などのコミュニケーション障害を主症状とする自閉症症候群に対する治療効果も確認されており、今後の治験の積み重ねにより、治療方法の確立が期待されている、ということです。

考えてみれば、これはすごいことで、心が充実すると体調も良くなるというメカニズムが、科学的に解明されてきた、ということでしょう。ノルアドレナリン、ドーパミン、セロトニンなどの三大脳内伝達物質も、それぞれお互いを牽制しつつ、生命の維持、特に、認知機能の維持に欠かせない役割を演じており、それは人との交流を通じて分泌されるもののようです。積極的な社会活動が健康寿命を延ばす、ということがはっきりしてきたのです。

高齢者の皆さん、テレビにかじりつかないで、書を捨て、街へ出ましょう。そして、いろいろな人との交流を楽しみましょう。語り、笑い、聴く、・・・ダンスをしたり、唱歌を歌ったり、体操したり・・・お仲間で活動的に過ごすことが、なによりの健康法ですよ。

閑話休題(9)

その他160602

新聞折り込み誌に書いた健康情報をご紹介します。 (今年4〜5月掲載分)

 

「睡眠の仕組み」

睡眠には、レム睡眠とノンレム睡眠の二種類あり、それぞれ違う働きがある、と言われています。

レム睡眠とは、急速眼球運動(rapid eye movement)を伴うことから、その頭文字を取って名づけられたもの。レム睡眠の役割として中枢神経系の発達に関連し、また、昼間に多く学習した日は、夜にレム睡眠が増加することから、記憶情報処理などに重要な働きをしている、と考えられています。脳は働いているが、身体の筋肉がゆるんでいるので、身体の睡眠ともよばれています。

一方のノンレム睡眠は、いわゆるぐっすり眠っている状態です。大脳の睡眠ともよばれ、成長ホルモン分泌や蛋白同化が行われ、免疫増強作用がある、とされています。

一晩のうちに、5から6回のレム睡眠とノンレム睡眠の繰り返しをしているのですが、この両方があることにより、体調が整えられ、記憶が固定され、健康が維持されている。

人間という動物は、うまくできあがっているのですね。本当に、自然は偉大です。

ただ注意しないといけないのは、いびきをかくというのは、こうした良質な睡眠がとれていない状況を示す、ということです。

正常な呼吸ができていないわけですから、脳中枢の自律神経が、休めていないのですね。

肥満などにより、睡眠時に気道が狭くなっているからで、抱き枕で横向きに寝る、などの工夫が必要のようです。

 

「うんこの正体」

ちょっと汚い話になりますが、人間のうんこの正体をご存知ですか。たべかすに消化液の色が付いているのだろうと思っている人が多いと思いますが、実際は、腸内細菌の死骸が40〜50%、絨毛などの細胞の死骸が30〜40%で、食べかすは15%ほどしかないそうです。

私たちの腸内には、100兆個も腸内細菌が住んでいて、腸内フローラを形成、それがとても有用な働きをしている、ということです。

この腸内環境が悪玉菌が増えて悪化すると、免疫力が弱まる、脳内ホルモンが減少する、などにより、いろいろと体に支障が出てくることも知られてきました。

善玉菌と日和見菌と悪玉菌のバランスは、2:7:1ぐらいが理想のようで、それを維持するためには、善玉菌の栄養源である食物繊維や和食に欠かせない発酵食品を、充分食物として摂取する必要があります。

また、60兆個もある人体の細胞のうちで、絨毛などの腸内の細胞は、寿命が短く、3〜4日で、入れ替わるのだそうです。それだけ、新陳代謝が激しい、ということです。

若い細胞でなければ、思うように栄養分を、消化吸収していかないということでしょう。

こうして、私たちの体は、脳内で意識していないにもかかわらず、うまく生命を維持してくれているのです。

「医食同源」「便相は健康のバロメーター」

科学的な裏付けのない時代から、われわれの先祖は、そうした言葉の中に、生きていくうえでの知恵を授けてくれたのですね。感謝!感謝!

閑話休題(8)

その他160405

新聞折り込み誌に書いた健康情報を紹介します。 (今年2〜3月掲載分)

 

がんと免疫細胞

 

日本人の死因の第1位は、悪性新生物、即ちがんです。早期発見して切除すれば、部位によって違いがありますが、最近は、その後の生存率が大幅に上昇している、といいます。しかし、闘病生活の苦しさや死への不安を踏まえると、やはり今もってなりたくない病気の代表格ではないでしょうか。

ところが、このがん細胞、通常一日に3000〜5000個もつくられるとか。怖ろしいですね。そんなに多くできるがん細胞ですが、人体には免疫機能が備わっていて、NK細胞なんかがこれを発見し、やっつけてくれているのだそうです。

がんになるのは、その免疫機能が衰えていて、うまく処理できないということですが、やはり巷間言われているように、規則正しい生活をするとか、バランスの良い食事をとるとか、適度な運動で筋肉を鍛えるとか、過度にストレスを蓄積しないとか、良い睡眠をとって自律神経を活性化させるとか、・・そういうことで免疫機能を十全にしておくことしか対策はないようです。

私も、「健康元気村」に入って、元気寿命を伸ばすべく勉強していますが、人体の不思議を前にして、自然の偉大さを、改めて感じています。60兆個の細胞が、それぞれの役割をしっかりと果たそうと、部位ごとに必要なコミュニケーションをして、生命の維持をしてくれている。まさに、われわれは自分の細胞に「生かされている」という気がしてきます。

われわれも、自分の細胞に見習って、「一人は皆のために、皆は一人のために」それぞれひとり一人が、個性を生かしながら、役割分担できる組織や社会を築きたいものですね。

 

食欲の正体

 

なぜ人間は食欲が起きるのか、それは、胃からグレリンという物質が排出され、それが脳を刺激することにより、食べたいという欲求になるのだそうです。

このグレリンという物質、人間の成長ホルモンの排出に関係するだけでなく、新陳代謝にも影響を与える物質です。いつまでも若々しくいられる人は食欲も旺盛、という経験知を裏付ける医学的エビデンスですね。

 

腸で生成されたドーパミンやセロトニンが、血管を通して脳に運び込まれ、脳内伝達物質として機能する関係と似ています。

同時に、脳内の交感神経と副交感神経のバランス調整が、直接胃腸の働きに関係している、ということも以前からわかっています。楽しく食事をすることの大切さは、改めて言うまでもないでしょう。

このように、胃腸と脳は、相互に影響しあい、とても関係が深いのですね。

 

どんな組織でも、上意下達による指示ばかりでなく、現場からの提案といった二つの流れが大事です。ツーウェイ・コミュニケーションということです。風通しの良い組織風土を作らないと、組織も病気になってしまいます。

そういうことを人体が教えてくれている、としたら、ちょっと楽しくなりませんか。

閑話休題(7)

その他160201

新聞折り込み誌に書いた健康情報を紹介します。 (昨年12月と今年1月掲載分)

 

「ほどほどの美学」 

健康法について、世の中には様々な説があり、事実、健康に良いとして様々な健康食品が販売されています。「鰯の頭も信心から」の格言通り、それがその人の体質に合っており、有効なこともあるでしょうから、全く否定するつもりはありません。

特に、最近は、医学の進歩で、原因が突き止められつつある難病もあり、そうした病気にかからないための予防法なども紹介されているケースもあります。

健康とは言えない自覚症状が出てきた場合、その原因を突き止め、生活習慣を改善していくために、そうした知識を学ぶ姿勢を持つことは大切なことだと思います。

ただ肝心なことは、健康を維持するための保健の知識については、実はあまり多くのエビデンス(データに基づく証拠)が揃っていないということが多い、ということです。

前回ご紹介した玄米食についても、玄米に含まれるアブシジン酸という物質の取り過ぎは、よくないのではないか、という説もあります。

玄米は、多くの不足しがちな栄養素を多く含んでいることも事実ならば、そういう危惧される物質が含まれている、ということも事実です。

ギリシャの哲人ソクラテスは、真理を追究する学問の祖とされていますが、最後は「無知の知」という境地に行き着いた、とされています。

わが会長蓮井日源氏のモットーは「ほどほどの美学」です。何事も中庸を旨とし、極端はいけないとする穏やかな思想です。ご自身の糖尿病との戦いの中で、身に付けてきた処世訓だと伺っております。

お医者さんとの距離も、ほどほどに保ちながら、そういう専門家のアドバイスを参照して自分で健康管理をしていくことしかありません。

自分の健康に関しては「自己責任」と、言わざるを得ないと思います。

 

「腸内細菌が脳の神経伝達物質をつくる」

今年も、あとわずかとなってまいりました。健康元気村は、健康寿命を伸ばすだけでなく、地域との係わりを求める「元気朗人」が活躍できる地域づくりを目指しています。

さて、近年「腸」と「脳」の関係がだんだんはっきりしてきました。脳の神経伝達物質(主にドーパミン、セロトニン、アセチルコリン)は、腸内細菌によって作られており、これが不足すると、仕事の効率を左右する思考力や集中力も、衰えてくるのだそうです。人間の腸内には、約1000種類の細菌が存在すると言われ、腸内フローラを形成しています。善玉菌、悪玉菌、日和見菌が2:1:7の割合で存在するのが理想的で、そういう状態を維持するためには「日本食」がよいのだとか。

「健寿式」の講演では、認知症予防に玄米食のススメがありましたが、日本食には、食物繊維が豊富で、発酵食品が多い。これが腸内フローラを、上質に保つのに役立つのです。

腸内環境に悪くなると、神経伝達物質が健全に産生されないため、思考力低下や慢性的なイライラを引き起こす。さらに、体内のあらゆる細胞の老化が進んでしまい、見た目も若々しさがなくなります。医食同源。日々の食生活に留意しながら、お互い、元気に歳を重ねましょう。

それでは皆さま、良いお年をお迎えください。

2016年、新年のご挨拶

その他160101

読者の皆さま、あけましておめでとうございます。

2016年の新春にあたり、まずもって、皆さまのご健勝とご多幸をお祈りいたします。

そして、この日本社会が、明るい方向へ進むことを祈念したいと思います。

 

このブログを開設し、丸4年が過ぎようとしています。そして今年は、高齢者の仲間入りです。仮想会社オフィス・イケダは、世のため人のためになることを行いながら、自分のためにもなる方策を模索してきました。

幸い、安定した読者を得て、メールにて、激励していただくことも多くなりました。

そういった方々と東京で「読者の集い」を立ち上げ、今後、皆で何かできないか、楽しく歓談しています。

 

オフィス・イケダは、ことのほか、コンサル部門は盛況で、昨年は、古巣からオファーがあり、ウィークデイはフル活動でした。久しぶりに、「サラリーマン」をした次第ですが、それも、昨年末で一段落しました。考えてみれば、年金は支給停止になり、GDPを増加させたわけですから、これが最も世間様に貢献したのかもしれません。

中小零細企業の多くが、今、事業継承に悩みを持ち、ゴーイング・コンサーンとしてどうすればよいか、相談に乗るケースが増えています。

地域に活力を与えるのは、何といっても「雇用」です。雇用を生み出す付加価値をつくりだしていくことに、日本経済の命運がかかっています。

今年の講演活動は『新戦力!働こう年金族―シニアの元気がニッポンを支える』という本の出版記念のパネラーからスタートします。

また昨年は、地域活動について、現状をそのまま記載した『地域活動の時代を拓く』を、共著で出版しました。一昨年の『世のため人のため自分のための地域活動』の続編です。

 

今年は、しばらくご無沙汰している講演活動なども、もっと充実させていきたいと考えています。大学関係者にも知己ができ、若者へのアプローチの方法を相談しています。

「4つの積み木」という教育理論は、幸い学校の先生方にも好評をいただいています。今年は、その普及活動を強めたいと思っています。社会教育の一環として、もっと公的機関にも取り上げてもらいたいと考えています。

このブログに賛同して集まってきてくれる「同志」と協働していきながら、活動の方向性を見出していきたいと考えています。

世の中のことに正解はない、という謙虚な姿勢を維持しつつ、なおも自分の正解を求めて探究心やまないシニアとなり、さらに「二元目人生」を充実させたいと念じています。

何事も、一人では、具体的活動につながりません。

読者の皆さまの、より一層のご支援をお願いする次第です。

自慢・愚痴・悪口を上手に語る方法

その他151206

「がんばれ!社長」というメルマガに、面白い記事があったので紹介する。自戒しながら、読んだ次第である。嫌われる勇気も必要な時もあるが、なるべく嫌われない方が、成果を出しやすい、というのも事実である。 

引用:


●「説教」「自慢話」「昔話」を好むようになってきたら老いた証拠。
あるいは心が傲慢になってきた証拠かもしれない。だから、なるべく
そうした話題は避けた方が良い。そう世間で言われている。だが、本
当にそうだろうか。老いてきてはいけないのか、傲慢ではいけないの
か。

●落語家の立川談志は「自慢」「愚痴」「悪口」の三つは心の老廃物
として誰にだってあるもの、と弟子に教えていた。だからオトしたい
相手、それが異性であれ仕事先であれ、相手の「老廃物」を受け入れ
る力を養えという。さらには、面白い自慢・愚痴・悪口を言えるよう
になることが落語家として必須のスキルであるとも説いていた。

●落語の登場人物は、どこにでもいるツッコミどころ満載の人たち。
そういう人物同士が話すことは、自慢・愚痴・悪口が多くなる。だが、
そうした話題をしながらもどこか愛嬌があるし、時には爽やかですら
あるのはなぜか。それはスキがあるからだ。スキとは、相手にツッコ
ミの余地を与えることである。それがない完ぺきな自慢・愚痴・悪口
は聞き手を圧迫する。

●『いつも同じお題なのになぜ落語家の話は面白いのか』(立川談慶
著、大和書房)を読んだ。談志の弟子だった談慶は、前座修行を9年半
も行ったそうだ。これは普通の人の三倍の長さだという。前座→二つ
目→真打ち、の順で昇進する落語界にあって昇進させるかさせないか
は師匠が決める。「いかに自分を快適にするかが前座の仕事だ」と弟
子に言っていた談志にとって、談慶はなかなか快適にしてくれない弟
子だったというわけだ。それは、慶応大学から一部上場企業で働いた
エリートの経歴がなにかの邪魔をしていたはずである。エリートが愚
かなフリをしても鼻につくだけ。本物の愚かになるのに人の三倍の時
間がかかったのだろう。

●下積み苦労が長かった談慶だけに本にも深味がある。
本来「会話はラリー」。なのにすぐにまとめたがる人、すぐに結論を
出したがる人にとって「会話はスマッシュ」と談慶。
私も家族が話すことに対して「要点を手短にいうと何?」「で、結論
は?」などと返してしまうが、ラリーを求めている相手にスマッシュ
を打ち込んでいるわけだから、玉は返ってこなくなる。
落語は会話のラリーだし、会話が面白い人というのは話題が豊富な人
ではなく、ラリーができる人だと談慶。視点として面白い。

●さて心の老廃物についてだが、「自慢」「愚痴」「悪口」を言って
も許されるのはスキがあることの他に、それを笑いに変え、完全無毒
化に成功したときでもある。

たとえばボヤキ漫才。
「リンゴの唄」に
人生幸朗:「リンゴは何も言わないけれど・・・」
     「んなもん、リンゴがしゃべりよったら八百屋、うるそぉ
     てかなわんわい!!」・・・
愚痴や悪口もこのようなツッコミがあることで笑いに変えることがで
きる。これが無毒化の技法。


●「ここだけの話だけどさぁ」と秘密を共有すれば連帯感が生まれる
ように心の老廃物も笑いに変えることで相手との距離がぐっと近くな
る。


自慢話、愚痴、悪口、それに説教と昔話を加えた五種類の老廃物も、上手に扱えるコツをマスターしたいものである。

 

私の生きてきた道を総括して

その他151103

「彼らは何をもって新市場の開拓を必要とするや。曰く資本の饒多と生産の過剰に苦しめばなりと。ああこれ何のゆえぞ。彼ら資本家による工業化が、生産の過剰に苦しむと称する一面において、見よ、幾千万の人民は、常にその衣食の足らざるを訴えて、号泣しつつあるにあらざるや。

彼らが生産の過剰なるは、真にその需要なきがためにあらずして、多数人民のその購買力のたらざるが故のみ。多数人民の購買力の乏しきは、富の分配公平を失して、貧富の懸隔するの故のみ。」

 

この文章は、1901年に幸徳秋水の書いた『20世紀の怪物 帝国主義』からの引用です。

全く、現在にも通じる文章だと思いませんか。

大企業という「海の国」では、少子化が進む日本では、今後の発展は期待できないとして、目は海外に向かっています。競争力確保ということから、海外に工場を移転、非正規労働者を増やし、海外企業の買収に血道を上げています。グローバル化は、賃金平準化原則で先進国では下方調整圧力となり、日本では、非正規社員率が40%を超えてしまいました。

そして、「子供の貧困」が話題になったかと思うと、今度は「下流老人」という言葉が流行っています。格差や貧困が、社会の課題として、クローズアップされています。

それもそのはず。家計所得の平均値は、ピークの1994年の664万円から、今では120万円以上も減っています。勤労者の平均年収も、ピークの1997年の467万円から、60万円近くも減っています。これでは、消費が6割を占めるGDPが、増えるはずなどありません。

一方で、日本は世界一の金持ち国で(純債権残高世界一)年間20兆円も所得収支が黒字の国になりました。利子や配当だけで、こんなに稼げる国になったのです。

 

その結果、明治の後期と同じような社会になってきています。いわゆる「帝国主義時代」と同じようになっているのです。

殖産興業と富国強兵を合言葉に、欧米列強を見習い、日本もだんだん帝国主義化していきました。現在も、アメリカ主導のグローバル化にあわせて、「改革」をしてきました。

金融資本主義や株主資本主義という手法で、市場原理主義のドグマを導入してきたのです。

その結果、グローバリズムに馴染んていった「海の国」と、そういう流れすら感知できず、考えようともしない「山の国」に分断されています。

 

秋水の解決策は、ご存じの通り、社会主義路線でした。しかし、その社会主義という路線の結果は、ソ連の崩壊、中国や北朝鮮の現状を見れば、誰もが拒否するでしょう。

ところが、私たちには、秋水の生きていた時代には、参考にできなかった見本があります。

それは、戦後、発展した日本という国の経済モデルです。混合経済=公益資本主義というシステムです。日本的経営というモデルです。

これによって、一億総中流の経済発展を遂げてきたではありませんか。それが、グローバルスタンダードではないという理由だけで、なぜ放棄させられないといけなかったのか。

 

考えてみれば、この発展を支えてきたのは、明治や大正生まれの日本人でした。敗戦という悔しさを踏まえ、「なにくそ魂」で復興に努力しました。その担い手は、戦前の教育で、しっかりと日本人のエートスを叩き込まれた人たちでした。日本人の精神性=武士道精神を身に付けた人たちでした。惻隠の情とか卑怯を憎む心、命よりも大事なものがある、と信じストイックな生き方ができる人たちでした。

 

昭和生まれの人たち=戦後民主教育で育った人たちが社会のリーダーになってから、即ち1980年代から、日本はアメリカにコントロールされ、「第二の敗戦」に到ったのではないでしょうか。すっかり経済も社会もおかしくなった、というのが私の生きてきた実感です。

日本人よ、もっと自信を持ちましょう。自信を持って、自立しましょう。

われわれの世界観・歴史観・価値観は、21世紀の世界理念になるべきでしょう。それが、世界の人たちの平和と繁栄の道を約束するんだ、と私は思っています。

閑話休題(6)

その他150710

前回に続き、新聞折り込み誌に掲載した文章を紹介します。

 

口腔ケアをしっかりと

 

日本歯科医師会では、「オーラル・フレイルの防止」を「8020運動」とともに、新国民運動にすると決め、2015年3月に発表しました。(フレイルとは病気に到る前の、虚弱な状態を指します)

これは、高齢化が進展するなかで、「健康長寿」を歯科業界で、サポートしていこうとするものです。自分の歯で噛むことは、とても健康寿命を伸ばすことに役立ちます。

歯科の世界では「卑弥呼の歯がいーぜ」という合言葉があります。

ヒー噛むことで「肥満」防止になります。満腹中枢が噛むことで正常に働きます。

ミー噛むことで「味覚」を中心とした五感の働きを活性化させます。

コー口の周りの筋肉を鍛えることで、「言葉」がはっきりし、表現能力が向上します。

ノー噛むことで「脳」に刺激を与え、脳の活性化になり認知症予防につながります。

ハー「歯」がいいと笑顔が素敵になります。笑う門には福来る、ですね。

ガー「がん」予防効果のある成分が唾液を多く含まれることが実証されています。

イー「胃腸」の消化を助けます。唾液は最初の消化液です。

ゼー「全身」の力を集中させ、精神力を高めることに、噛むことは有効です。

噛むことを阻害する要因は、ミュータンス菌による虫歯と歯周病菌による歯槽膿漏です。かかりつけ歯科医を持って、年に一度は「健康診断」を受けましょう。予防の観点から、お医者さんと適切な距離感を持って接することが何よりではないでしょうか。

近年、歯周病菌が糖尿病や心筋梗塞などの成人病に深く係わっていることもわかってきています。「口は災いの元」なんですね。

医療費削減が社会的課題となっていますが、予防に力を入れた方が、課題達成につながることが、多くの自治体で実証されています。

健康元気村は、お医者さんとのほどほどの距離感を推奨し、「いいかげんの哲学」をモットーにしています。

 

良質な睡眠をとるために

 

朝の目覚めがいいということは、一つの「健康の証」と言われています。それでは、すっきりと起床するために必要な良質な睡眠をとるためには、どうすればいいのでしょうか。

大事なことは、脳を休めることなのですが、このためには、深度体温を睡眠時に下げる必要があるといわれています。深度体温とは、脳や内臓での体温のこと。皮膚温度よりも1度ぐらい高いそうですが、睡眠時は通常、これが徐々に下がり、ピークには1度近く低下して皮膚体温に近づく。このような健康的な睡眠をとる人もいれば、これが下がり切れないまま、良質な睡眠に至らない人もいるようです。

よき睡眠にしていくためには

・朝の20分の散歩で、十分な光を目で感じること

・就寝2時間前に入浴し、いったん体温を上げておくこと

こうして、体内リズムを正常化していくと、深い眠りが可能となるのだそうです。

結局、人間の体はとてもうまくできていて、そのうまくできている仕組みを毀損させない生き方、生活習慣を守ることに集約されそうですね。大事なことは、昔から言われている「快食・快眠・快便」と「適度な運動」と「ハリのある生活」というところでしょうか。

閑話休題(5)

その他150709

 

新聞折り込み誌に掲載した文章をご紹介します。

 

長生きのコツ

 

普通の感触では、のんびりと緊張やストレスなく、体にいい食生活で、規則正しく生きていれば長生きしそうですが、実はそういうことでもないようです。実際に、政治家や経営者には、分刻みのぎっしりスケジュールをこなしている方も多いのですが、こうした方は、実は長生きである。また、単に長く生きるだけではなくて「健康寿命」も長い。こういう人たちは、平均寿命よりもはるかに現役で活躍して、ポックリ逝くケースが多い。

一般的に、会社の社長は、雇用人より長生きする。会社役員の寿命は、4.3年ほど平均よりも長い。上に立つ者の方が、その部下として使われる者よりも長生きする傾向があるのはなぜなのか。いつまでも、人とのつながりを維持し、いろいろな困難に立ち向かうことが、その人に「生きる力」を与えるということなのだろう。

「情けは人のためならず」とは、こういうことも、含まれるのかもしれないですね。

そういえば、学校の先生が、定年退職すると、しばしば急に老け込む、と言われている。それまで若者の面倒を見て世話をしてきた人が、その機会をいきなり奪われるのだから、分かるような気がする。会社の先輩を見ていても、何かに取り組んでいる人は、長命の人が多いように思う。定年後は、きょうよう(今日、用がある)ときょういく(今日、行くところがある)が大切だ、というのは名言であると思う。就労するもよし、趣味の会もよし、ボランティアもよし、朗人の皆さん、外へ出ましょう。人とのつながりを求めて。

 

 

フレイルという状態

 

高齢者が要介護状態に陥る前兆として、筋力の低下、活動性の低下、認知機能の低下、精神活動の低下などに顕著な変化が現れることが一般的です。

そこで、日本老年医学会が、健康と要介護の中間状態を、「フレイル」(虚弱)と名付けることを提唱しました。そして、医療介護に携わる専門職に、「フレイル」の理解と予防に取り組むことを呼びかけています。

米国老年医学会の評価法では、@移動能力の低下 A握力の低下 B体重の減少 C疲労感の自覚 D活動レベルの低下のうち、三つが当てはまると、この段階と認定しています。日本では、これに記憶力の低下などの認知機能も考慮した評価基準を現在検討中、ということです。

大事なことは、フレイルに陥った高齢者は、もう回復しないと思われがちですが、そうではないということです。つまり、事前に分かれば、再び健常な状態に戻ることも可能であるということです。

この「可逆性」が医学的に認められているからこそ、先ほどの老年医学会の呼びかけになったのです。フレイルに陥った高齢者を早期に発見し、適切に介入をすることにより、生活機能の維持・向上を図ることが期待できます。

親しい人の「要介護状態に陥るのを防ぐ」ことを心がけましょう。

今は元気なわれわれからしても、健康寿命が伸びて、溌剌とした大勢の高齢の先輩の姿を見ることで、刺激をいただくわけです。

「健康元気村」は、そういう「元気老人」のあふれた村になりたいと思っています。

閑話休題(4)

その他150309

新聞折り込み誌に掲載した「口腔ケアのススメ」という文章をご紹介します。

 

口腔ケアのススメ 

日本人の死因の第3位は肺炎です。肺炎は、大きく分けて伝染性のものと誤嚥性のものがあります。風邪をこじらして肺炎になるというのが伝染性で、口で咀嚼した食べ物やツバ、あるいは胃の内容物が消化器から気道へ入り、それが肺で炎症を起こすのが、誤嚥性です。高齢者の肺炎の7割は、誤嚥性だそうです。なぜ、誤嚥するかというと、高齢になると、どうしても自律神経が失調気味になるのだそうです。

そこで、口腔内のばい菌を少しでも減らしておくことが、高齢者の健康維持のためには、大切です。プラーク(歯垢)は、バイ菌の塊です。プラークコントロールは、高齢者だけでなく、すべての人にとっても、とても重要です。プラークは、肺炎の元になるだけでなく、

腸内でサイトカインという物質をつくり、インシュリンの働きを妨害します。また、大腸で、悪玉菌を増やすことも知られています。

いま医科手術をする前に、手術の予後を考えて、歯科医による口腔ケアを実施する病院が増えているそうです。歯科医には、歯が痛くなってから治療する、ということが一般的ですが、本当は、痛くなる前に、虫歯チェックと歯垢除去することをお奨めします。

私は、年に一度、自分の誕生日前後に、かかりつけの歯科医で、歯科検診を受け、クリーニングをしてもらいます。歯医者さんには、歯が痛くなってから行くのではなく、痛くならないように行くようにしましょう。80歳になっても、自分の歯が20本以上残るように、努力していきましょう。(8020運動)

おいしく食事をいただく、というだけでなく、咀嚼することで、脳に適度の刺激を与えることでも、その生活の質の向上効用が知られています。

医科も歯科も、結局のところ、予防に力を入れた方が、医療費が減るという事実は、予防医療の先進県の長野県のデータを見ても明らかです。

お医者さんと上手にお付き合いをいたしましょう。それが「健康寿命」を伸ばす秘訣です。

 

1989年、フィンランドのK・マイラ博士が「歯周病と急性心筋梗塞の関係」という論文を発表して以来、歯周病菌が全身に回って、いろいろな「悪さ」をしていることが証明されてきました。

血管内壁に侵入し動脈硬化を引き起こすことで、脳梗塞や心筋梗塞の要因をつくりだします。実際に、動脈硬化を起こした血管内膜から、歯周病菌が発見されています。

歯周病菌が全身に回ると、免疫作用が働きます。それでできるカイトサインは、インシュリンの働きを悪くし、血糖値を下げる機能が低下します。そのことで、糖尿病の要因になりうるほか、増えすぎたカイトサインは、腸内細菌の生態系を壊す働きをします。

その他にも、体を守るための免疫機能が、過度に働き自分の正常な細胞まで傷つけてしまう状況を、自己免疫不全といいますが、こうしたことで発症する関節リウマチやベーチェット病などの要因にもなるのです。

口腔ケアをしっかりすると、誤嚥性肺炎ばかりでなく、多くの成人病の予防にも効果があるのです。

全日本倶楽部の提唱する健康づくりの基本は、高齢になると「脳・口・足」に留意しよう、というものですが、口は、医食同源、おしゃべり、口腔ケア、と3つの要素を含みます。

詳しくは『口の中をみれば寿命がわかる』小学館 波多野尚樹著など、専門家の本を参照してください。

「トマ・ピゲティ」ブームに思う

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トマ・ピゲティの『21世紀の資本』やその解説本が売れている、という。結構なことではあるが、こんな専門書が売れるということはちょっと異常ではないか、と思う。それだけ、格差の問題が誰にでもわかるぐらい明確になってきた、ということだろう。

グローバル化の中で、主流になっている「新自由主義思想」が、かつての「共産主義思想」と同じぐらい邪悪なものであるという認識がこの機会に広まってくれることを期待したい。

また、未だに多くの人々が、「理念主義=設計主義」に取りつかれている現状を、少しでも改善したいと思う。「構造改革」を連呼し、痛みを覚悟してでも世の中を設計図通りにしていくことが進歩である、などと認識している政治勢力を撲滅したいと思う。

すなわち、保守への回帰である。日本人の価値観に目覚め、しっかりした歴史観を養い、対米従属を止め、5つの自立(精神・経済・軍事・食糧・エネルギー)へ向けて一歩を踏み出すことである。

 

それにしてもマスコミは、海外の著名人ばかりを、なぜ取り上げるのであろう。ピゲティは過去の多くの国の膨大な税務資料を当たって、法則を導き出したのだが、そんなことをしなくても、日常生活していく中で、みんなが同じことを感じていたはずだ。

それに、日本にも、同じような問題意識から、警鐘を鳴らしていた識者は多い。

私は、職業生活での体験を踏まえ、そうした警鐘を鳴らしていた人たちの本を読み、それを「編集」してこのブログを作成している。

確かに、1次資料に当たることもなく、人の労作を「編集」しているだけだから、そんなにえらそうなことは言えないのは承知している。

しかし、「生活している者」として五感を使い情報を集め、それをコンセプショナルスキルを動員し理論化して、長年にわたってぶれずに大事な視点を提供しているつもりである。

それをエッセンスとしてまとめたものが『新版国民読本』という本である。

日本人として、社会人ならこの程度の知識が必要と思い取りまとめたが、期待したほどには売れなかった。マスコミにも取り上げてもらえず、「無名の壁」にぶつかっている。

 

それでも3年も地道にブログを続けていると、感想や意見をメールしてくれる読者が出てくる。みなさん、しっかりとした意見の持ち主で、それなりの人財とお見受けする。

一度、お会いして意見交換していくなかで、何らかの方向性も見えてくるかもしれない。

そんな経緯から、第3木曜日の夜、定期的に集まり、「懇話会」を開催することにした。

上記に示した「三木(さんもく)会開催のお知らせ」のとおりである。

 

私は歴史観では約「右翼」であろう。歴史認識で中国や韓国の反日姿勢には反発を覚える。世界観では対米追随反対という意味で約「反米」であろう。同時に「自主独立派」である。

価値観では、日本人のエートスを高く評価する「民族派」でもある。

そうしたことは、このブログをお読みいただくと、ご理解いただけると思う。

しかし、世の中のことに正解はない、ことも事実である。みなさまと会話して、ひょっとしたら「変節」するかもしれない・・・。

そんな期待を持ちながら、3月20日を楽しみにしている。

閑話休題 (3)

その他150209

新聞折り込み誌に掲載した文章をご紹介します。

 

「笑いの効用」

笑うことによって、脳が刺激され神経ペプチドという免疫機能活性ホルモンが分泌、これと結びつき、がん細胞を死滅させるナチュラルキラー細胞が活性化、鎮痛作用と快感作用のあるベータエンドルフィンなどのホルモンも大量分泌する、といいます。これらの作用により、身体が活性化され、免疫力がアップするそうです。
かつてのベストセラー、春山茂雄著『脳内革命』にも、ベータエンドルフィンは鎮痛効果だけでなく、老化を防止し、自然治癒力を高める効果がある、と記載されています。
さらに、笑いは腹式呼吸による効果も期待できます。腹式呼吸は副交感神経の働きを助けて自律神経を整えます。笑うと横隔膜を鍛えるので肺の強化につながります。実際、漫才を聞いた後、糖尿病患者の血糖値が低下した、関節リウマチ患者が落語を聴いた後、ストレスホルモンとも呼ばれるコルチゾール値が下がり、リウマチを悪化させるインターロイキン-6が劇的に下がった、といった症例が報告されています。
「笑い」の効用は「作り笑い」でもあるということです。「笑う」という行為自体が身体によいといいます。まずは笑顔をつくることです。笑うことができるのは、人間だけです。その特権を生かしましょう。みんなが楽しい気分で笑うようになれば、それが健康増進につながります。あなたの笑顔が何よりの薬なんです。正月などで親しいものが集まる季節。「笑う門には福来る」という箴言を心がけましょう。

 

「いいかげんの哲学」

 

物事を探究し、突き詰めるということは、その本質を解明するうえで必要な姿勢です。

その本質を見極めることを原点としなければ、とんだピント外れの対策になってしまい、効果が期待できないばかりか、逆効果になり得るのです。

健康法に関しても同様だと思うのですが、いまだに解明されていない要素が多く、我々の知識は、真理の森に一歩踏み込んだだけ、という認識が必要だと考えています。

それが専門家をして、がんは漢方だけで治るだとか、炭水化物は人類の敵だとかの極端な議論に発展させるのです。

世の中には、健康法に関して、実に様々な説が存在しています。

ジョッキングがいいと言っても、筋力を維持し循環器系を鍛えることは確かですが、一方で膝や腰を痛める危険が指摘されています。果物がいいと言っても、ビタミン、ミネラル、ポリフェノールという体にいいものが含まれているのは確かですが、一方でそれに多く含まれる果糖は,ブドウ糖よりも中性脂肪になりやすく、肥満の危険性が大きくなります。

ストレスは、健康の大敵には違いありませんが、何もストレスがないと、痴ほう症のリスクが拡大します。なにごとも、適度な運動、バランスの良い食事、ほどほどの生活リズムが肝要なのではないでしょうか。

健康元気村では「脳・口・足」の健康法を提唱していますが、それ以降のプレミアムでは、自己責任で、体力に合わせて採り入れてください、という姿勢です。

「中庸の徳」という言葉がありますが、健康法においては、なにごとも「ほどほど」に、「いい加減」である方が、成功の確率が高いように思います。

サミュエル・ウルマンの青春詩より

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青春とは人生の一時期のことをいうのではなく、心のあり方のことをいうのである。

人間は年齢を重ねたとき老いるのではない。理想を失くしたとき老いるのだ。

若くあるためには、創造力・強い意志・情熱・勇気が必要であり、安きに就こうとする心を叱咤し、何事によらず「挑戦への希求」がなければならない。

 

サミュエル・ウルマンの上記青春詩(抜粋)は有名である。

この伝でいくと、誰しも生涯青春でいたいと、心に期すものがあるに違いない。

そのためには、社会とのつながりを続けることが大事であると思う。

高齢になると、だんだんとひきこもる傾向にあるのがとても残念だ。

一番の社会参加は、就労することであるが、自営業でもない限り、これはなかなか難しい。自営業であっても、他人を雇っているならば、会社は「社会の公器」であるからして、出処進退を、自分の都合だけで判断するわけにもいかない。永続させるために、後進に道を譲る時期を考えなければならない。ゴーイング・コンサーンと言われる所以である。

 

そこで、「第2の人生」を自分で設計する。趣味の会でもよし、ボランティア活動でもよし、人と交流し楽しく過ごせる場を持ちたいものだ。

リタイア後に、そうして人生をエンジョイできる人は幸せである。なかなか、ままならない人も多かろう。心細い老後資金、身内の介護、持病の治療、自立しない子供への支援等、

「重き荷物を背負いて山道を登るがごとし」の人生行路を歩んでいる人もいるだろう。

 

どんなリタイア後の生活を営もうが、それは勝手であるが、第2の人生を挑戦的に生きることを提唱したい。世のため人のためになることを考え、実行する。そうしたことで自分自身の健康寿命も伸びるのではないか。

終末期医療費が、平均で一人700万円もかかっているという。毎年1兆円も増加している社会福祉関連費用を、皆で抑え込んでいかないといけない。

ピンピンコロリと逝くことが、理想の死に方だと、私自身は思う。少なくとも、死を免れないとしたら、寝たきりになる期間は3カ月ぐらいで勘弁してほしい、と思う。

死に方も生き方の一つだとするならば、言いたいことを言い、やりたいことをやってきたからには、死に方も自己主張をして、終わりたい。

他人さまに強いることではないが、共感してもらえる人の輪を広げたいと思う。

 

人生二元論が、NPO法人「全日本健康倶楽部」の基本理念である。還暦までを一元、それ以降を二元とし、一元目を予選、二元目こそ本戦とする理念である。この理念の協賛者を増やし、日常の活動を活発化して、健康寿命を伸ばし、明るい街づくりができたら最高である。そうすれば、結果的に、地方創生や医療費の削減にもつながるだろう。そして、「心身の健康・家族の健康・家計の健康・地域(社会)の健康」をみんなで考えていこうと思う。新年にあたり、そういう風に、心に決めた次第である。

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